賢者の孫騎士 2
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ンが作った魔道具らしいわよ。使い捨ての上に作るのが面倒だって聞いてたけど、それでも王都にほとんど居ないシンとはよくこれで手紙のやり取りはしてたの。簡易的な量産方法を確立したのか、それとも在庫が余ってるのかしら?」
そう言いながら手紙を再び鳥の形に戻していく。
「鶴っていう鳥の形を真似たんだって。他にも器用に紙で箱を作ったりしてたわ」
「鶴?聞いたことが無い名前ですね」
「白くて綺麗な鳥らしいわよ。寒い地方に住んでいて、肉は淡白で調理次第では幾らでも化けれるって。あとは、鳥としては珍しく物凄く夫婦愛が強いんだって。連れ合いが死ぬと、骨が見えなくなるまで傍を離れずに連れ添って餓死、雪で見えなくなれば探しに出てそのまま一羽で死んでいくんだって」
それを模した手紙で文通って、遠回しなプロポーズに聞こえるんだけど気付いてないのかな、お互いに?
トムおじさんが用意した仮面舞踏会なんかで使われそうな、目元だけの正体を全く隠せないような仮面を付けて認識阻害を使い変声魔法も使ってから壇上に上がる。
「はじめましてだ、諸君。まずは入学おめでとう。私はオビ=ワン・ケノービ、新設された魔導騎士団の教導官であると同時に設立にも携わっている。今年度の試験からはこの魔導騎士団へ入隊するために必要な物についても採点対象として扱われている。どういった採点内容かは極秘であるが、少し想像すれば分かる物だ。思っていたよりもクラスが上位の者、下位の者はそれが原因だ。だが、これは学園長や陛下も認めた公平な基準であると認められている。自分に足りない物を学園生活で学び育んで欲しい」
文句があるのか反抗的な入学生が居たので念動で首を掴んで持ち上げる。
「魔導騎士団では、とある魔法と特別な魔法剣を使った戦闘を行う。バカには使わせられない。それだけに国への忠誠心や魔導騎士団の名を汚すような行いをする者は入団させることは出来ない」
掴んでいた入学生を放してやる。
「もう一度言うが、バカは要らない。バカの代表格は見れたはずだ。反面教師として使うといい。新設された魔導騎士団の目的はとある地方への進軍だ。その地は災害級がゴロゴロと存在する。今は問題ないが、いずれ問題になるかもしれない。その為の戦力増強が魔導騎士団設立の背景だ。今年度からは魔導騎士団の者が訪れることもある。これはという者には声をかけることもある」
色めき立つ者も居ればその逆も居る。どちらかと言えば色めき立つ者が多いが、魔物と出会ったことがなければそんなものかと理解する。
「ただ、強制ではない。先程も言ったが魔導騎士団は災害級との戦いに投入される。小国なら滅びることを覚悟する必要がある災害級だ。適当に石を投げれば災害級が釣れるような場所だ。逃げ
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