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賢者の孫騎士 2
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を行う。それからカードを並べて、またパーフェクトでめくりきる。

「タネはあっても仕掛けはないよ」

「くっ、分からないわ」

「だろうな、違和感を持たせないようにしてたからな。一回目にこれをやっていれば気付いてただろうさ」

カードを集めて、今度は分かりやすいようにゆっくりとショット・ガン・シャッフルを行う。

「まさか、その反らした時に見えてる端のを全部覚えるの!?」

「はい、正解。努力すれば誰でも出来るタネさ」

「簡単に言うけど並大抵の努力じゃ無理よ」

「なら並大抵じゃない努力をすればいい。一握りの天才を除けば、並大抵じゃない努力をした者がその道の頂点に立っている。最も、オレは大抵の道で天才だから並大抵じゃない努力をしたことはないけど」

「途中までは良さそうな話だったのに最後でダメダメね」

「よく言われる。オレの話にはたいてい落ちがあるってな」

コーヒーを飲み終えたので伝票を持って席を立つ。

「そろそろ挨拶回りに戻らないといけないんでな。イカサマを見破った賞品としてここは受け持つよ。試験、頑張ってな」






後ろ姿は見えているはずなのにあまり印象が残らず、夢の中の住人だったのではないかと思ってしまう位に掴ませてくれない初めて出会うタイプの人でした。

「なんというか、面白くて不思議な人ですね」

「そうでしょう。昔からあんな感じでね。何処かずれている部分もあって目が離せないのよ」

マリアちゃんがクッキーを摘みながらテーブルに凭れる。

「マリアちゃんがいつも使ってる魔法もシン君が教えてくれたんですか?」

行儀が悪いと思うけど、どこか気怠げで、恋に敗れた女の子みたい。

「そうよ。初めて会った時は格好良かったんだけどなぁ。物語の一場面みたいで。今は友達で落ち着いちゃったけど」

ああ、違う。恋に疲れた女の子だ。

「初恋?」

「たぶんね。私も子供だったからあんまり理解できてなかったけど、思い返せば恋してたんだろうなぁ」

恋をしたことがあるなんて羨ましい。そんな男の人に会ったことがないから。シン君はなんだかんだでマリアちゃんを意識してると思う。それも羨ましいな。そんなことを考えていたら何かがテーブルに降りてきた。

「紙で出来た、鳥?」

紙で出来た鳥がマリアちゃんの前まで移動すると自らの身体を開いていく。一枚の紙を何度も複雑に折ることで形作っていたことに驚いてしまう。マリアちゃんは見たことがあるのか、普通に紙にかかれている文字を読んでいる。

「たぶん、偽名を使って変装して潜り込むから合わせてくれだって、教導官は自分しか居ないからすぐ分かるからって。それと今暮らしている宿の住所ね」

「その紙は?」

「シ
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