賢者の孫騎士 2
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らって構わないよ。そんなことを気にするような小さい男じゃないからね」
「大雑把なだけでしょう?」
やれやれ、マリアには何も言い返せないな。肩を竦めるだけしてカフェに歩きだす。
「それにしてもシンがまともな格好をしてるなんて珍しいわね。何処かの制服?」
頼んでおいた飲み物と軽食が届いた所でマリアが話を切り出した。周りに聞かれると面倒なので認識阻害の魔法で世間話にしか聞こえない結界を張っておく。
「まあな。ハンターで十分暮らしていけるんだが、無理矢理入れられた。諦めてるよ」
「ふぅん、何処で働いてるの?」
「魔導騎士団」
服にかけていた認識阻害を少しだけ緩めて理解できるようにする。
「よく見たら魔導騎士団の騎士服じゃない!?なんでシンが、ってミッシェル様の縁故からか」
「実力もあるけどな。まあ、それよりも強力な治癒魔法が使えるのも理由の一つだ。魔導騎士団が使うライトセイバーは殺傷力がありすぎて負傷がそのまま引退に繋がることすらあるからな。今の所、ライトセイバーでの負傷を治せるのがオレしか居ないんで、教導役として雇われたんだよ。だから、正式な騎士ではないんだ」
「それでも凄いことじゃない!!近衛よりも精鋭が揃ってるって噂なのよ」
「正確に言えば幹部クラスは近衛よりぶっちぎりに強いけど、平均すると近衛より精鋭、幹部クラスを抜くと通常の騎士よりは上だけどな。それを幹部クラスを抜いても近衛より精鋭にするのがオレのお仕事なわけ」
注文したコーヒーを飲みながら軽く答える。
「幹部クラスってどのくらいよ」
「教導役、団長、副団長、の4人。単独で災害級を討伐出来る」
ジークとクリス姉ちゃんは最初はトラウマでガッチガチだったけどな。今では普通にバッサバッサ切り殺せる。
「災害級って、そんなのが何処に居るっていうのよ」
「群生地が見つかったんだよ。まあ、かなり遠いから問題ないさ」
吸っていいかとモルラの葉巻を懐から出して振ってみせるが、マリアに首を横に振られたので懐に戻す。
「ああ、言うのを忘れていたが、少しの間出歩くのは控えたほうが良いぞ。今日みたいな馬鹿が馬鹿をやらかす割合が増えてるはずだからな」
「どうして?」
「近場の低位の狩場の魔物が全滅してるからな。しばらく数が戻らないだろうから荒れるはずだ。オレが教導役なのにはもう一つ理由があってな、王都周辺の狩場で魔物の数が徐々に増えている傾向にある。原因究明のために根こそぎ狩ってまわっている途中だ」
「根こそぎって、一体どれだけの数がいるか分かってるの?」
「狩場一つに200に届かない程度だ。2時間もあれば行って狩って帰ってこれる。準備運動にすらならなかったさ」
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