ペルソナ3
2048話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
『アクセル!』
美鶴にしては、珍しい程に焦った様子の声。
まぁ、今の状況を考えれば無理もない。
山岸、チドリ、美鶴という探査能力を持つペルソナ使い3人がいるんだから、俺が感じた力の波動を見逃すなどという真似をする筈がないだろう。
ましてや、山岸は他の2人と違ってサポート特化型のペルソナなのだから。
「分かっている。今の力の波動だな?」
『そうだ。やはり、アクセルも気が付いていたのか』
「これだけの力だ。気が付かない筈がないだろ。それで、何があったのか分かったのか?」
『無理だ。何かに阻害されてるのか、向こうの様子を把握する事が出来ない』
美鶴がこう言うって事は、山岸でも駄目だったという事なのだろう。
「向こうがしっかりと把握出来ないって事は……自分の目で直接確認するしかない、か」
『そうなる』
「あの方向だと、ムーンライトブリッジだな?」
『うむ。本来なら、他にも何人か連れて行って貰うのがいいんだろうが……残念ながら、今は一刻を争う事態である以上、それも出来ない。頼めるか?』
「分かった。人を集めるのはグリを回すから、そっちに乗ってくれ」
グリの大きさなら、ゆかりを含めて全員を拾ってくるのはそう難しい話ではない。
召喚魔法で繋がっているラインを使い、他の連中を拾ってくるように命じる。
刈り取る者は、俺からそう遠くない場所にいたからかすぐこっちに合流してきた。
『頼む。……何があるか分からん。くれぐれも気をつけてくれ』
俺を心配する声音でそう告げると、通信が切れる。
それを確認してから、俺は影のゲートを展開し……次の瞬間、俺の姿はムーンライトブリッジにあった。
ムーンライトブリッジに出て、俺の目の前に広がっていたのは……
「アイギス?」
『やあ、アルマー君。君も来たのか』
気絶したアイギス――フリーズした、という表現の方が正確なのだろうが――が地面に倒れている光景だった。
それと、直接声を掛けてくるのではなく……何だか周囲に響くような声? 合唱してるような声? そんな妙な声で、俺に話し掛けてくる存在。
……シャドウ、か? いや、だがここまで明確に俺に話し掛けてくるシャドウは、今までいたか?
それとも、イレギュラーシャドウ……なるほど、可能性はあるな。
今日が満月であり、影時間が解決していない以上、新たなイレギュラーシャドウが姿を現しても、全くおかしな話ではない。いや、寧ろ納得出来る。
「イレギュラーシャドウ、か?」
『イレギュラーシャドウ? ああ、君達は僕の欠片をそんな風に呼んでいたんだね』
僕達の欠片?
そんな風に言ってくる目の前のシャドウと思われる相手は、どこか刈り取る者に通じるものがあるように思えた。
シ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ