暁 〜小説投稿サイト〜
妖精の尻尾所属の戦闘民族(旧)
全てが始まる前に
第12話 【驚愕の事実】
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る人が多くて安心した。

前の世界じゃ妬みがあるのが普通だったというのに、この世界の皆は心優しく、何よりもこのギルドは思いやりがある。なんでこの世界に来たのかは知らないが、今更ながら来てよかったと思っている。

前までの自分とは比べようもない今の自分だが、それでも不満は多くはない。
最初はこの世界で死なないために修行したのに、今じゃ『誰にも敗けない強いやつ』になろうと修行を始めた。前ならしないはずなのに、この世界に転生(?)してからなのかどうかわからないが今じゃいい方向に行っていると、オレは信じたい。

だが、やはりどこまで行っても世界には不公平、悲しいことが起きるのだとオレは再び実感した。




――――同じ妖精の尻尾所属の魔道士、リサーナ・ストラウスの死亡届けを聞いて。





「うっ…うう…リサーナが…!!」

「…ぐすっ…」

「……リサーナ…」

「…く…そ…」

目の前の光景で、否が応でも理解させられる。仲間が――仲間の1人が死んだのだと。

前に、ラクサスが目の前に死にかけたことがあったが、あの時は偶然で助かった。
だが…リサーナは、違った。

拳から血が滲み出る。何度目だろうか、拳を血が滲むまで握りしめたのは。
もう覚えてはいない。だが、リサーナや他の皆が一緒に笑い合う姿は覚えている。

そして――もう二度とその光景を目の辺りにできない。

そして、この光景で呆然するナツとハッピー、そして悲しみで涙を流すミラとエルフマン――他の皆――

これこそ、理不尽の一つに入ることだ。

大切な家族の1人が、死んだ。

前世でオレの家族はオレがここに来る前までは元気に生きてくれたおかげでオレは悲しむようなことはなかったし、むしろ元気な姿を見せる父と母、叔父と叔母を見て安心する時があった。

だから、家族が死ぬ場面は前世と今回を入れて、初めてである。

つまり、今オレの目に流れているこの温かいものは気のせいじゃないってことになる――。
















あれから数ヶ月後。

まだリサーナの死で悲しむ者が居たらそいつは仕事で紛らわせることが多かった。

だが、それに引きずる者は居た。

例えば――リサーナの姉であるミラ。

彼女の乱暴な口調、そして漢気はどこに行ったのか、もはや見る影もない程に普通の少女のように変わった。
最初は二重人格かと心配したが、彼女が変わったのは今回の反省で彼女は魔道士を引いて妖精の尻尾の看板娘の形に収まった。
もう、S級魔道士として活躍する日はないかもしれない。それ程彼女はショックを食らっている。

だがそ
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