暁 〜小説投稿サイト〜
逆さの砂時計
Side Story
変わりゆく者達へ 〜Message from will of the primitive〜
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してたら、創造神を抹殺対象と見做して攻撃してくる意思もチラホラ出現し始めてさぁ。
 折角だから、創造神とあの子も対立してみようよ! って流れになったの。
 創造神は白いものを統轄する側で、あの子は黒いものを統轄する側。どっちが自陣の意見を最後まで押し通せるか勝負だーっ! とか言いながら潰し合ってたなぁ。
 決着? 着かなかったよ、勿論。
 創造神とあの子に力量差なんて無いからね。お互いの陣も均衡を保って、ただただ延々と。だらだらと。終わりが見えない戦いを飽きもせずに続けてた。
 そう。白が一つ消えれば、黒も一つ消える。黒が攻勢を強めれば、白も負けじと打って出る。意地も見栄もあったモンじゃなかった。戦いが目的の戦いだったんだ。創造神なんて、まるっきりお遊び感覚で。笑いながら夢中で()()を叩いていたよ。

 でもね。不意に気付いたの。
 白と黒の力が衝突した地点で、瞬き一回分の間だけ凄まじい熱量を放つ現象が発生してるって。
 初めの内は気の所為かと思って放置してたんだけど、周りでは常に全力での叩き合いが展開されてるからね。一度気付いちゃったらもう、気の所為じゃ済まされない頻度で目に入っちゃって。それならいっそ、と思って、戦いそっち退けでじっくり観察してみたんだ。
 この現象、正体は何だったと思う?
 そう。「光」だよ。
 性質面で対極に位置する白と黒の力が、接触すると同時に崩壊・飛散しながら極々小さな単位で反発と結合を繰り返し、白とも黒とも違う性質を持つ新しい物質へと変化していく……その過程が、網膜への刺激という形で可視化されてたんだ。
 パッと現れて直ぐに消える光は、そりゃあもう、すっごく綺麗だったよ! 元々が明るくも暗くもない世界だからね。「眩しい」って感覚がとても新鮮で、愉快で、興味深かった。
 けど、創造神が最も惹かれたのは、光に照らし出された世界の変貌だよ。
 どういう訳か、光が弾けてる間だけ、見知らぬ複数の現象が其処ら中で展開されてたんだ。
 例えば、大地に芽吹く新しい蕾。
 例えば、上空から降り注ぐ水滴。
 例えば、枯れて落ちる枝葉や花。
 それらは光が消えた後、新しい物質同士の衝突……「爆風」によって吹き飛ばされ、あっという間に不可視へと還ってしまうけれど。瞬きの間に通り過ぎてしまうそんな現象の数々を、創造神は確かに目や耳で捉え、体で感じ取った。
 もっとじっくり見たい・感じたいと好奇心に駆られた創造神は、創造神が光を観察している間ずーっと沈黙してたあの子を隣へ呼び戻して、どうすれば光と光が照らし出す現象を長期的に観測できるかの検討を始めてね。
 いろいろ試した結果、白・黒の生物や創造神とあの子がぶつけ合った力から生成される物質には必ず「元の形に戻ろうとする働き」が有り、それぞれが完全な単一性
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