刹那の邂逅
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ウィスは瞬く間に宙へと飛翔し、この世界を知るべく飛び立っていった。
「うーむ、やはりウィスはただ者じゃないわね……。まあ、そういう所もミステリアスで良いんだけど。」
「良いなー、俺も連れていって欲しかったなー。」
「それを言うなら儂もあ奴に遣って欲しかったわ!あのウィスという男の魔力はこの場の誰よりも澄み切っておったのじゃからのう!」
??????
天を飛翔し、大気を突き抜け、ウィスは目的の場所へと飛んで行く。
既にドロシー達の姿は遥か彼方。
数多の雲を突き抜け、大陸の上空を越え、ウィスは遂に目的の場所へと辿り着いた。
ウィスは宙より降下し、眼下のそびえ立つ白亜の居城の前へと降り立つ。
「何だ、手前ェは!?」
「此処に一人で来るということは余程の命知らずか…」
「余程の馬鹿と見える。」
「けけっ!この人数差で勝てると思っているのか?」
門番であるならず者達がウィスに吠えてくる。
やはり弱い者程よく吠える。
「貴方方に用はありません。怪我をしたくなければ素直にそこからどいてください。」
ウィスにとって彼らは最初から眼中にない。
この場に赴いた目的はとある一人の女性と出会うことなのだから。
しかし当然、ウィスの勧告に止まる彼らではなくウィスへと勢い良く飛び掛かってきた。
「…忠告はしましたよ。」
恨むなら相手の実力を履き違えた自分を恨め。
サービスは無論無しだが、恨まないでくださいね?
ウィスは左手を前方へと突き出し、親指で抑え込んでいた中指をはじき出す。
そして、高速で人数分だけ指を突き出し、無数の不可視の衝撃波を放った。
途端、周囲の大気が震え、震撼し、波紋状の衝撃波が生じ、周囲のあらゆるものを吹き飛ばすことになった。
??????
「世界を…、世界を浄化しなければ……。」
白亜の居城の深奥にて一人の女性が漆黒のドレスに身を包みながら、うわ言の様に一人で呟く。
機は熟した。
先の大戦で深い眠りについたファントムも漸く復活する。
ファントムが復活すれば自身の大願も必然的に成就するだろう。
この世界を浄化し、世界を救済するのだ。
そのためには……
「先ずはスノウを手に入れなくては……」
その女性が踵を返し、この場から立ち去ろうとした刹那……
部屋の扉が勢い良く弾け飛び、粉微塵と化した。
周囲に爆風を撒き散らし、門兵諸共無様に転がり込でくる。
皆一様に身体に大きな
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