ペルソナ3
2047話
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否定出来ないが、ジンはともかくタカヤのような強烈な個性――言い換えれば頭ががイッてる――を持つ奴が、そう簡単に仲間を迎え入れるとは思えない。
ましてや、仲間にするのならペルソナの召喚能力……最低でも影時間の適性持ちでなければ意味はなく、そう簡単に仲間に出来る奴はいない筈だった。
それは、S.E.E.Sが今ままでの活動で、この程度の規模である事を見れば明らかだろう。
桐条グループの力を使ってもそうなのだから、タカヤ達にそういう相手を見つけるのは難しい筈だ。
もっとも、幾月が何らかの情報をもたらしている可能性は十分にあるので、油断出来る訳でもないのだが。
「イシス、お願い!」
ゆかりの言葉と共に召喚器でイシスが召喚され、シャドウに向けガル系の魔法を放つ。
コロマルのケルベロスも、素早く周囲を走り回りながら相手を混乱させつつ、敵の隙を突いては一撃を与えるといった真似をしていた。
刈り取る者は、ゆかり達が戦っているのを俺の側で見ているだけだ。
……基本的に広範囲攻撃を得意としている刈り取る者だけに、こうして混戦状態になると、援護をしにくいんだよな。
勿論、やろうと思えば可能ではある。
刈り取る者の武器たる銃身の異様に長い拳銃も、援護には向いているし。
ちなみに、この拳銃。拳銃である以上は銃弾が必要なのではないかと思ったのだが、どうやらその必要はないらしい。
もっとも、俺の召喚獣になる前、シャドウとして活動していた時から普通に拳銃を使っていたのを思えば、恐らく何らかの理由で銃弾の類は常に補給していたんだろうが。
普通に考えれば、魔力なりなんなりを銃弾としているといったところか。
そんな風に考えている俺の視線の先で、ゆかりの矢がシャドウを貫き……倒す事に成功する。
「さて、じゃあ次に行くわよ! どんどん倒しましょう」
「……妙に張り切ってるけど、どうしたんだ?」
やる気に満ちているゆかりに、そんな疑問を抱いて尋ねる。
だが、そんな俺の言葉に、ゆかりはそっと視線を逸らすだけで何も答える様子はない。
昨日の風呂の件はもう解決した筈なんだが。
そう思うも、ゆかりは俺の疑問に答える様子はない。
何かあったのは間違いないが、こうして聞いても何も言ってこないとなると……それを教える事は出来ないのだろう。
もっとも、本当に危険な何かがあるのであれば、それを隠すような事はしないだろうが。
「次に行くわよ。今日は修学旅行で鈍った身体をしっかりと動かすんだから」
まぁ、1日サボったら、それを取り返すのに3日掛かるって類の話は結構聞くしな。
そこまで考え、ああ、とゆかりがこうしてタルタロスで身体を動かしている理由が思いつく。
普段は毎晩のようにタルタロスで命懸けの戦いを
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