もうこの世界 本当に駄目みたいですね
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ずとも、透視することができるのだ。」
「そう、相手に触れなければならないお前と私との間には天と地の差があるのだ!」
余りの圧倒的な力の差に一誠は崩れ落ちる。
言葉を失くし、一誠は敗北したのだ。
「…!いや!まだだ!」
だが彼は立ち上がる。
自身の信念を貫き通すために。
「俺はまだ諦めない!」
「服の透視?手で触れずとも服を破ける?」
否!否!
「そんなものは俺にとって通過点に過ぎない!俺はまだまだ先を目指す!」
良く吠えた、一誠。
今の君は最高に輝いているぞ。
しかしここまで不純な動機で奮い立ち、輝く男がいるのだろうか。
恐らく、過去・現在・そして未来永劫存在しないだろう。
勿論、伝説の賢者も同様である。
正に、彼らは……
「禁欲を負った男と性にどこまでも正直な男達の成れの果てだな。」
「んにゃー。(これは酷い。)」
「哀れ…。」
「大丈夫ですか、あの2人?」
これもこの世界の真理の一つ。
無論、ウィス達には全くもって理解できないものであったが。
否、理解したくもなかった。
加えて、未だかつて誰も錬成に成功していない賢者の石に最も近い人物であるとはこの世界もかなり終わっている。
そしてこの哀れで、どこまでも自分に正直な遣り取りも遂に佳境へと至っていた。
何故か下着の名称を叫び、エ〇本を取りだしている。
うむ、全く理解できない
良かった、まだ自分は正常だ
「私は我がエロスの神の名の下に一つの真理に辿り着いた!」
「おっ〇いやお尻のことを一年中、もんもんと考えるくらいならば……」
「いっそ私が下着そのものになってしまえばいい──!!」
いや待て、何故そうなる
「教会の賢者の実験って自分が下着になることだったの?」
「そうよ。だから教会はあの男を追放し、捕縛命令を出したのよ。教会の恥さらしよ。」
いや、教会どころが前人類の恥だと思うのだが
「あれが賢者のおっさんが辿り着いた答えか。俺にはまだ理解できないけど、いつかあの境地へと至ることができる時が来るのだろうか……。」
どうやら一誠は涙を禁じ得ないようだ。
そこから先は地獄だぞ、一誠
まだ今なら引き返せる
答えを得る必要はないのだ
「魔力が高まる……、溢れるぅぅ……!」
そして遂に魔法陣に刻まれた術式の魔力が迸り、伝説の賢者の宿願の願いが成就する刻が来た。
周囲に魔力が循環し、賢者の石が顕現するとその場の誰もが確信する。
だが、その刹那──
後方から一条の光、ウィスから放たれた気功波が伝説の賢者へと直撃した。
それに伴う爆発と魔法陣の
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