ペルソナ3
2046話
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になる可能性が高かったので、俺達は旅館の中に入るのだった。
「お前、正気かよ? よくもまぁ……」
夕食が終わり、旅館の中でもソファとかが置いてある場所で、俺が美鶴とも付き合う事になったという話を聞いた順平が、驚愕の表情を浮かべて、俺にそう言ってくる。
美鶴と長い付き合いの真田も、そんな順平の意見に賛成なのか、同じような視線を俺に向けていた。
いやまぁ、真田の表情にあるのはそれだけじゃないが。
何だかんだと、真田はこの中で一番美鶴との付き合いは古い。
そうである以上、真田の中にも色々と複雑な思いがあるのだろう。
もっとも、真田の中にあるのは美鶴に対する男女間の想いという訳ではないのは……確実という訳ではないが、ほぼ間違いないと思う。
真田と美鶴の間にあるのは、男女間ではなく友情……より正確には、戦友や同士としての絆だろう。
それだけに、美鶴と俺が付き合うという事に不満はないらしいが……どこか俺を気遣う様子で、真田は口を開く。
「下手な行動をすれば、それこそ処刑されてしまう可能性がある。気をつけろよ」
実感があるからこそだろう。真田の言葉には、思わず耳を傾けてしまうような何かが存在していた。
「うーん。でも、大丈夫? アルマー君の評判が悪くなったりしないかな?」
何故かこの場にいる望月が、少しだけ心配そうに言ってくる。
その気持ちも、分からないではない。
恐らく、今頃月光館学園の裏掲示板は、色々ともの凄い事になっているのだろうから。
間違いなく、俺は叩かれまくっているだろう。
学校の2大美人を両方とも恋人にしたのだから、嫉妬されてるのは理解している。
それに、日本の常識的に複数の恋人を作るというのは、叩かれてもおかしくはない。
郷に入っては郷に従えという言葉もあるしな。
……まぁ、それは逆に言えば、ホワイトスターに行けばその辺りの問題は解決するという事でもある。
また、嫉妬したからといって、俺に妙なちょっかいを出してくるような奴もいないだろうし。
そうなったらそうなったで、多少は面白い事になる可能性もあるのだが。
「元々、俺の評判はそこまで良くもないしな。今更の話だろ」
勿論、評判が悪い訳でもない。
もっとも、俺に嫉妬の視線を向けてくる者はそれなりにいるのだが。
……正直な話、それは分からないでもない。
今年になってから急に転入してきたかと思えば、月光館学園の中でも美鶴に近い人気を持つゆかりと親しく、テストの成績でもいきなりトップだ。
その癖、勉強に熱心な訳でもないのだから、そんな俺を気にくわないと思う相手がいるのは当然だった。
美鶴や真田といった面々と仲が良いのも、当然のようにそこに関係してくるだろう。
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