第5章:幽世と魔導師
第157話「底知れぬ瘴気」
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とかその場に立ち上がる。
「(陣は四つ。つまり、召喚される式神は四体。一体、誰が……)」
この結界は、守護者……とこよさんが知っている人物及び式姫を、一時的に式神として召喚し、使役できるようになっている。
そして、今回は四体召喚されるということだ。
「(……見覚えはない。でも、多分この人達は……)」
召喚されたのは、少女と女性の二人ずつ。
以前見せてもらった時に召喚された式神や、幽世にいる式姫の誰でもなかった。
でも、とこよさんから聞いた事がある四人に、特徴がそっくりだった。
「………」
菫色の髪をピンクのリボンで纏め、とこよさんと同じ配色の着物と丈が短めの袴を着て、淡黄色の羽織を羽織っている少女。
長い金髪で、赤と緑の細目のリボンで一部の髪を纏めて降ろしており、鶴のような模様が刺繍された橙の着物と丈の短い淡黄色の袴を浅黄色の帯で締めた、気丈な面持ちの少女。
紫の布で装飾された簪を洋紅色の髪に着け、赤い着物に淡黄色の羽織を江戸茶色の細い帯で締めた、凛とした佇まいの女性。
紺色の髪を大きな簪で結って前に降し、白い着物と橙黄色の袴を紫の帯で締め、白い毛皮のマフラーのようなものを纏う、妙齢の女性。
……やっぱり、知っている。
「(……百花文、土御門澄姫、三善八重、吉備泉……。皆、とこよさんが仲の良かった人達……)」
記憶を見せる霊術で、とこよさんに見せてもらった事のある人たちばかりだ。
そして、この四人は一人を除いて……。
「ッ……!」
……強い。
「………やるしか、ないんだね……」
刀の一撃を避けた所へ、炎の霊術、矢の追撃が来る。
それらを何とか避け、再び私はシャルを構えた。
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