ペルソナ3
2044話
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とかがいたのでは? と思ったりしないでもない。
そんな風に思いつつも、まさかその辺りの事情を美鶴に話す訳にもいかず……黙って、美鶴と共に清水寺からの景色を楽しむ。
そうして清水寺の観光が終わると、次に向かったのは青蓮院庭園という場所。
かなり立派な竹林がある場所で、ここもまた風情を感じさせる。
「これは……凄いな。正直、これ程とは思っていなかった」
竹林を見ながら、美鶴が呟く。
どこまでも続くかのように、太い竹が生えている様子は、見ている方にかなりのインパクトをもたらす。
……この竹を見て、タケノコがどうなっているのかといった感想を抱くのは、間違っているんだろうな。
「これぞ。日本庭園って感じだな」
「……いや、これは別に庭園ではないだろう」
美鶴が俺の言葉に突っ込んでくるが、その言葉にも未だに目の前の竹林に目を奪われている様子が伝わってくる。
「なら、庭園じゃなくて和風の光景とかか? わびさび的な」
「それなら、まぁ……理解出来ないでもない」
そう告げる美鶴だったが、ぶっちゃけ俺の方がよく分かってはいない。
そのまま暫く竹を眺め……そうして満足したところで、次に向かう。
「映画村? いや、その……うん、いいけど」
美鶴の要望に、そんな声が出る。
いや、だって京都で映画村となれば……うん。
もっとも、この世界では何か特に問題が起きたりはしないと思うので……多分。
そんな風に考えつつ、俺と美鶴は映画村に行く。
そうして中に入ると、当然のように着替えるのだが……美鶴はとても日本人には見えない顔立ちだし、髪の毛も赤い。
俺にいたっては、アクセル・アルマーである以上はこちらも当然のように外国人だ。
そうなると、間違いなくコスプレは似合わない。似合わないんだが……周囲をよく見れば、侍の格好をしている外国人は特に珍しくもない。
考えてみれば、この映画村は気軽に――相応の料金は掛かるが――侍になる事が出来る場所として、観光名所になっているらしい。
それこそ、日本好きな外国人にしてみれば、ここは非常に面白い場所だろう。
そんな訳で、俺と美鶴も仮装をする事になる。
俺は何故か新撰組で、美鶴はお姫様。
……何か既視感があるけど、気にしないでおこう。
どこぞの戦闘狂が襲ってきたりはしない筈だ。
「その……何だ。どうだ?」
「似合ってるぞ」
照れたように呟く美鶴に、俺は素直にそう言う。
実際、美鶴のコスプレ……いや、仮装という表現にしておくか。お姫様の仮装は、かなり似合っている。
美鶴の目立つ赤い髪は束ねられて黒い髪のカツラを被っているので、ちょっと見には美鶴に見えないけど。
「そ、そうか。アクセルもその……似合っているぞ
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