春はパスタの旬の季節です。その4
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「え〜、もう少しだけ……」
「何がもう少しだけ、なのかしら?姉さん」
声のした方を見ると、店のドアの前に村雨がニッコリ微笑んで立っていた。しかし、今はその笑顔が怖い。
「明日は演習で早く起きるんでしょ?暁ちゃん程ではないけど、姉さんも寝坊の常習犯なんだから早く寝なさい!」
「うぅ、解ったよぉ……」
村雨に怒られて、ノロノロと帰り支度を始める白露。入れ替わりに村雨がカウンターに着いた。しかし今日の装いは黒を基調としたセーラー服のような制服ではなく、ラフで動きやすそうな私服だった。
「どうした?今日は。ちょっとお洒落じゃないか」
「うん、今日は非番だったし街に買い物にね。……ホラ、改二になったら服のサイズとか……その、下着のサイズとか合わなくなってて」
「成る程、胸がデカくなったからブラを買いに行ってたのか」
俺がニヤリと笑ってそう言うと、
「その通りだけど、私がぼかして言った意味ないじゃない!」
と顔を真っ赤にして怒ってきた。正直可愛いと思った。確かに、改二になって胸やら尻やらがボリュームアップして女子からオトナの女にグッと近付いた感じがする。
「そういうのってセクハラに当たると思うんですけど?」
「でも嫌いじゃないだろ?」
俺がそう言うと、村雨は更に赤くなって俯いてしまった。こういう場合、沈黙はYESと取って相違ないよな?
「……提督のスケベ」
「スケベで結構。性欲は人間の根元的欲求だ」
そもそも、俺からスケベ心を取ったら死ぬかも知れんぞ?
「そ、そんな事より!晩ご飯まだだからお腹空いてるの。春っぽい、ちょ〜っといいパスタ、お願いね?」
「へいへい」
さて、何にするかな。
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