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白き竜の少年 リメイク前
白と黒
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と!」

だからこその言葉なのだが、ハルマは静かに同じ言葉を繰り返すだけだった

「逃げろって言ったのが聞こえなかったか?あれは俺一人でやる」

「ハルマ!お前、もしかして一人でやるつもりなのかよ?」

レツの言葉にハルマは淡々と答える。漏れ出し始める白いチャクラ。ハルマの身体をハクアのチャクラが包む。瞳孔が開き、紅い瞳が見える

「ああ。分かったら早く行け。俺ももう、抑えきれない」

蒼い鱗のようなものがハルマの顔半分までを侵食し、犬歯があらわになる。翼と尻尾が生え、竜人というに相応しい姿に変わる。人柱力の第二形態だ

「レツ!」

カナがレツを呼ぶが、彼は険しい表情のままその場に留まる

「早く・・・・行けっ??」

翼が広がり、ハクアのチャクラが開放される。チャクラが波のように押し寄せ、周囲を襲う。レツとカナは身構える暇もなく、風によってその場から引き離されていく。ハルマは二人を飛ばした方向を見ていたが、近くにいない事を確認したのか、ハルマは王虎を睨みつけた。そこは二人の戦場となった

「こいつは??ははは!面白い??面白いぞ!千手ハルマァ!」

翼を使い、滑空する。目にも留まらぬ速さで空中を舞い、黒獅子の前に移動したハルマは黒獅子の頭に蹴りを見舞う。第二形態となった影響か、ハルマの力は通常の何倍にも跳ね上がっていた

「グウウウゥゥゥゥッ」

後退る黒獅子にハルマは体勢を整える暇を与えず、上空に移動し、口からチャクラの光線を何発も放つ。黒獅子は攻撃を受け、叫び声を上げる。顔、背、首、足と攻撃を受けた場所を起点に凍りつき、身動きを取る事すら出来ない。氷が自身に迫る前に避け、木に移った王虎はその力に感嘆する。ハルマの攻撃に耐え切れなくなったのか、黒獅子が煙を上げて姿を消した。ハルマが第二形態となって行った攻撃は圧倒的というほかない。彼の攻撃は神獣のチャクラを使った攻撃とはいえ、その力には畏敬の念を抱かざるを得ない。例え本人が力に支配され、自我を失っていようとも。いや、だからこそ、その念を抱き、またその力を欲してしまう

「(これが神獣の力。その一端か。黒獅子をこうも容易く)ははは??面白い!もっと見せてみろ!神獣の力を??」








レツとカナの二人はハルマたちがいる場から離れていた。吹き飛ばされた影響で、多少のかすり傷を負っていたが、黒獅子のおかげというべきか。木は倒れたものが多く、さらにハルマの突風で、飛ばされた先に木はなかった。苛立った様子で立ち上がったレツは髪についた葉を落とす

「ハルマのやつ。何でもかんでも自分一人でやろうとしやがって」

その言葉には怒りが含まれていた。レツの気持ちの全てがこの一言で示されていた。すぐ目の前にハルマがいれば今にも殴り
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