猫娘と職場体験編
NO.042 保須総合病院にて
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にマニュアルさんに伝えて指示を仰ぐべきだったんだ。でも、頭に血が昇ってしまいそれを疎かにしてしまった……。
奴は憎いが、それでも言った言葉は紛れもなく事実だった……俺は今はまだ偽物のヒーローなのかもしれない。
だから、俺が真の意味で本物のヒーローになるまでこの左手は残そうと思うんだ」
出久はその飯田の覚悟に、何も言う事が出来なかった。
だから代わりに、
「それじゃ僕なんかじゃ飯田君の支えになるか分からないけど、負担があったら手伝わせて……。そして一緒にヒーローを目指していこう?」
「緑谷君……」
その言葉に飯田は感動を覚えていた。
聞いていた轟はなぜか胸がムカムカするという初めての感覚を味わっていたが、それでも出久の言葉はいい事なので今は忘れることにした。
「あ、それとね?」
「「…………?」」
出久が改まってそう言葉を発する。
「面構署長と出会って、その、思ったんだ……僕も語尾に猫らしく『にゃん』とか付けた方がいいのかなって……」
「「ッ!?」」
出久のその少しだけ恥じらいのある言葉に二人は訳も分からない感情に襲われた。
そして轟と飯田の二人は口を抑えながらも話す。
「緑谷……それはやめておいた方がいい……何故かは分からないが、俺の理性が保てない気がする……」
「轟くんと同意見だ。俺もそれはやめておいた方がいいと思う。今まで通りの君でいてくれ……」
「そ、そう……?」
無自覚でそんな事を宣う出久に二人はたじたじになるしかできなかったのであった。
一方で、グラントリノはオールマイトと電話で話をしていた。
ヒーロー殺しの件や、ヴィラン連合の事。
そして、
「俊典……もしかしたらお前の腹に穴をあけたオール・フォー・ワンが再び動き出したかもしれん。だから、健気にもお前を慕っているあの子にも時を見て、お前の事、ワン・フォー・オールの事、そしてそれに秘められた運命の事を話しておけ」
『わかりました……緑谷ガールが雄英に戻ってきたら話しておこうと思います』
「俺が言えるのはここまでだ。頑張りなさい」
『はい』
こうしてグラントリノとオールマイトの話は終わっていった。
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