猫娘と職場体験編
NO.042 保須総合病院にて
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して出久は急なアドレスの送信で心配しているであろうみんなにそれぞれ電話やメールの返信などを行って、今現在はお茶子と話をしていた。
『デクちゃん、大丈夫だった? アドレスが送られてきた時はすごくドキドキして心配しちゃったよ』
「うん。大丈夫だったよ。飯田君と轟君にも伝えておくね」
『お願いね。それと……デクちゃん、飯田君と轟君となにか変な雰囲気にならなかったよね……?』
「変な雰囲気……? う、うん。無かったと思うけど……」
『そっか。それならいいの!…………デクちゃんの事はやっぱり私がマモラナイト……』
「え? 麗日さん、なにか言った?」
幸い麗日の小声は出久には聞こえてなかったのか、お茶子は「ううん、なんでもないよ!」と言った後に、
『それじゃゆっくり療養してね?』
「うん。それじゃまた学校で会おうね」
そんな感じでお茶子との会話を終了した後に、今度はワイプシの方へと電話をかける。
事務所の電話番号だったので出たのは虎であった。
『緑谷か? ヒーロー殺しと遭遇したと聞いたが、大丈夫だったか……?』
「はい。なんとかこうして生きています」
『そうか。我も付いていっていたらよかったのだがな……』
「もう終わった事ですからいいじゃないですか。それより洸汰くんに伝言をお願いします。『僕は大丈夫だから安心してね』って」
『わかった。伝えておこう』
虎ともそうして電話を終えて出久は飯田達の病室へと向かう。
「二人とも、入るね?」
出久は断りを入れて中に入ろうとする。
もし、中で二人が着替えでもしていたら出久は気にしないだろうが二人は気にしてしまうかもしれないからだ。
実際、一回出久が看護師さんに着替えを手伝ってもらっている途中で飯田と轟が病室にノックもせずに顔を出してきて『す、すまない!』と言って即座に退散していった事があったからである。
所謂ラッキースケベであるが、まだ少し自覚がない出久は頭にハテナを浮かべていて、苦笑いの看護師さんに訳を教えてもらって顔を赤くしていたりした事があったからだ。
閑話休題
顔を出してみるとそこでは少しだけ深刻そうな二人がいた。
「二人とも、どうしたの? 顔が少し怖いよ?」
「緑谷。飯田なんだが診察が終わったところだが……」
少し言いずらそうな轟に、飯田は「いいんだ」と言って言葉を続ける。
「左手……後遺症が残るそうだ」
「そんな!?」
「ステインにかなりボロボロにされたんだが、特に左側がダメージが酷かったらしくてな……腕神経叢と言う箇所をやられたみたいだ。とはいっても多少の指の動かしづらさとか痺れくらいだから手術で神経移植すれば治る可能性があるらしいが……。
俺はヒーロー殺しを見つけた時に真っ先
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