猫娘と職場体験編
NO.042 保須総合病院にて
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個性で危害を加えることは、それが例えヒーロー殺しと言えど規則違反になってしまうということ。
出久に轟、飯田。さらにはグラントリノ、エンデヴァー、マニュアルにも然るべき罰が与えられるという事。
だがそこで轟が面構に噛みついた。
「待ってくださいよ。そうだとしたら飯田が動いてなかったらネイティヴさんは殺されていたし、緑谷が助けに入っていなかったら二人とも殺されていた。ヒーロー殺しの出現は誰にも予測はできなかった。規則を守って見殺しにしろって事ですか!?」
「轟君、待って!」
「なら結果オーライであれば規則を有耶無耶にしてもいいと?」
出久がなんとか止めたのだが面構のその言葉に轟は青筋を浮かばせる。
そして、
「人を助けるのが、ヒーローの役目だろ!?」
と、己の内の感情を暴露させた。
轟のその必死の表情に面構は「やれやれ」と言葉を発した後に、
「だから……君はまだ“卵”だまったく……雄英もエンデヴァーもいい教育をしているね」
「てめぇ、この犬!!」
それで険悪なムードになりかけたのだが、グラントリノがそこで「まぁ、話は最後まで聞け」と制止を促す。
面構は一回『ゴホンッ!』と咳払いをした後に、
「というのが表向きな警察の意見だ。だが処分云々はあくまで“公表すれば”の話になってくるんだワン」
面構は語る。
公表すれば世論は出久達を褒め称える。だが同時に処分は免れない。
一方で、汚いやり方であるが公表しなければヒーロー殺しの火傷痕からエンデヴァーがヒーロー殺しを倒した、功労者として擁立できる。
幸い目撃者が少ないために今回の出久達の行為は警察で握り潰せることが出来る。
「だが、それで君達の英断と功績は誰の目にも触れられることは無い。さぁ、君達はどっちがいい!? 前途ある若者たちの“偉大なる過ち”に私はケチを付けさせたくないんだワン」
面構のその対応に三人とも「そう言う事か」という感想を抱いた。
それならばもみ消す事で表には出ないだろうが出久達への処罰は無くなる事になる。
よく考えられていると感心する出久達。
「まぁ、どの道俺らは監督不行届で責任を取らないといけないからな」
「申し訳ございませんでした!」
「飯田君、分かったならもう二度とすんなよ?」
「はい!」
そんな感じで出久達は頭を下げて「よろしくお願いします」と言って今回の一件を任せる事にしたのであった。
「大人のズルで君達三人が受けたであろう称賛の声が無くなってしまうのはすまないと思う……だが、せめて共に平和を守る人間として言わせてくれ……ありがとう」
面構もそれで出久達に頭を下げてくれた。
こうして出久達は面構との面談も終えて後はゆっくりと療養することにしたのである。
少し
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