暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica15-A局員狩り〜Secret Maneuvers〜
[2/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
力光と同じ薄紅色の炎が噴き上がった。局員の魔力弾は炎の渦に拒まれて消失したが、局員はその場に留まることなくガリホディンの周囲を駆け回りながら「砲撃ならば!」と、射撃魔法より上位の術式であり威力を持つ砲撃魔法を撃ち込んで行く。

――炎纏人――

「もうよせ。無駄に魔力を消費するだけだ」

炎の渦より歩き出て来たガリホディンは、全身を燃やしながら局員の元へと駆け出す。

「何が目的だ、最後の大隊! 俺とお前たちとの接点はないはずだが!?」

「そうだな。別に隠すこともないから教えよう。我々は名のある局の魔導師を拉致しているのだ」

「なんだと・・!?」

拉致された先での処遇を考え、局員は生唾を飲んだ。何せ向こうは犯罪集団。その様子からガリホディンは「安心しろ」と小さく肩を竦めながらそう言った。

「別に取って食うわけじゃない。ただ・・・痛みも苦しみもなく、無期限に眠っていてもらうだけさ・・・!」

――獄火拳――

「それは早い話が殺すという事だろう!」

――フォトンブラスト――

炎で構築された拳を砲弾のように飛ばしたガリホディンと、2挺の銃口から直射砲撃を放った局員。2つ魔法が真っ向から衝突、大爆発を起こした。爆風に煽られて局員は腰を落として踏ん張る中・・・

「これで終わりだ」

全身に纏っていた炎を消失させていたガリホディンがそう言い放ちつつ、爆風に乗って局員へと再接近してきた。局員も迎撃のために銃口を向けようとするが、すでに懐に入られた後。ガリホディンは局員の鳩尾に肘打ちを打ち込み、さらに伸ばされていた右腕を取って背負い投げした。気を失った局員を確認したガリホディンは『任務完了』と念話で誰かに報告。

『了解です。ゲートを開放します』

――トランスファーゲート――

転移スキルを有する女性化面持ち――シスター・トルーデからの返答の後、音もなく空間に歪みが発生した。局員を肩に担いだガリホディンが空間の歪みの中へと足を踏み入れ、その瞬間には最後の大隊の本拠地へと着いていた。

(っく・・・。ここは・・・どこだ・・・?)

割と早く目を覚ました局員は、整理された人工の通路を薄めで確認。そして今、自分を担いでいるガリホディンの背後を歩く女性をギリギリで視認。顔までは見られなかったが、服装だけはハッキリと視認した。

(修道服!? シスターだと・・・!?)

局員は混乱した。最後の大隊に拉致された先には、聖王教会のシスターと思しき女性が待ち構えていた。脳裏に過ぎる最悪の展開に、局員は再び気を失いそうになった。意識を失ったフリをしつつ、もっと情報を探ろうとしていた矢先、「ご苦労だった、ガリホディン」と、そう労うしわがれた声がした。

(ガリホディン・・・? パラディン・
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ