142 盛岡
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「東京って本当に大きい建物が多いね」
「そうだぞ。日本の首都なんだからな」
藤木一家は駅の巨大な通路の中にあるそば処で昼食を食べる事にした。
江尻小学校の3年3組の教室ではみどりと堀が藤木から届いた返事を見せていた。
「堀さん、私、藤木さんに手紙出したら返事が戻ってきました!!」
みどりは手紙を堀に見せた。
みどりちゃん
手紙をどうもありがとう。僕の目標を必ず果たすために絶対に金銀銅のどれかを必ずとるよ。それじゃあ、行ってくるよ。
藤木
「ああ、藤木さん。頑張ってください!私こんなお返事を貰えて本当に嬉しいです・・・!!」
みどりは藤木から返事を貰えた事が非常に嬉しかった。
「うん、よかったわね。私も手紙出したら届いたわ」
「堀さんにも返事が来たんですか!?」
「うん、でもこの前藤木君の学校で大変な事が起きてね、藤木君の友達が入院しちゃったんですって」
「ええ!?」
堀は自分に届いた藤木の返事をみどりに見せた。
堀さん
手紙をありがとう。僕、絶対に世界大会への出場権を取るために絶対に賞をとるよ。桂川美葡ちゃんって子に会うのも楽しみしているよ。それからお願いあるんだ。前に僕の学校の同じクラスの笹山かず子さんって女子に会った事を覚えていますか?この前僕の学校で暴力事件があって大怪我をしてしまって今は〇×総合病院に入院しているんだ。できればお見舞いに行ってあげてくれますか?あの時会った時は喧嘩してしまっていたけど、不幸の手紙の事で僕を元気づけさせた時のように笹山さんを元気づけて欲しいんだ。それじゃあ、行ってきます。帰ってきたらまた一緒にスケートしに行こう。
藤木
「ぼ、暴力が起きたんですか!?恐ろしい!!」
「うん、その藤木君の友達の笹山さんって子が入院してるの」
「堀さん、藤木さんのお友達なら行かないわけにはいきません。是非行きましょう!!」
「ええ、そうね」
みどりの積極的な行動に堀は少し動揺したが、自分も藤木の為なら笹山の見舞いに行って元気づけようと思った。みどりを学校の皆に馴染めさせた時や不幸の手紙で責められた藤木を元気づけさせた時と同じように。
藤木達は昼食の後、上野駅に移動し、青森行きの特急に乗車する予定になっていた。夜に盛岡に到着する予定だった。
「茂、緊張しているのかい?」
母に聞かれて藤木はドキッとした。
「う、うん、ちょっとね」
「大丈夫だよ。茂の得意な事を全て見せればいいんだよ」
「うん、そうだね。頑張るよ」
その後、藤木はしばらくは北関東、そして東北へ向かう列車の車窓を眺めていたが、暫くして眠ってしまった。
藤木が目を覚ました頃には空が暗くなっていた。
「母さん、ここはどこなんだい?」
「北上駅
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