暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2043話
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ろか、京都の夜景を存分に楽しんでいる。
 うん、まぁ……その気持ちは分かるけどな。
 ここから見える京都の夜景は、かなり綺麗だし。
 修学旅行の思い出としては、これ以上ないくらいのものだろう。

「綺麗で、いつまでも見ていたいけど……寒いわね」

 夜景を見始めてから10分程が経過すると、ゆかりがそう呟く。
 当然か。今は11月で、しかも夜の京都……それも京都タワーの頂上付近にいるのだ。 一応旅館から出てくる時にコートとかは着てきているが、それでもこの状況では寒いと感じるのは当然だろう。
 かといって、ここで白炎で暖まったりすれば、白い炎だけに目立ってしまうのは間違いない。

「そろそろ地上に戻るか。確か、この後はどこか美味い店に行くんだろ? そこでしっかりと暖まるとしよう」
「……うん、そうね。この景色が見られなくなるのは、ちょっと残念だけど」

 そう告げるゆかりは、本当に惜しそうに京都の夜景を眺めていた。
 こういう夜景って、写真でとっても自分の目で直接見ている時の迫力には遠く及ばないんだよな。
 だからこそ、こうして直接その目で見た光景だけを覚えておくような事しか出来ない。
 あー……でも、技術班辺りがカメラを作れば、この夜景の迫力そのままで写真に撮る事が出来る……かもしれない、か?
 もっとも、ホワイトスターと行き来が出来ない以上、今の俺にとっては無意味な仮定ではあるのだが。
 
「じゃあ、行くぞ」

 そう言い、再びゆかりの肩を抱き……影のゲートに身体を沈めていく。
 次の瞬間に姿を現したのは、当然のように地上だった。
 京都駅からそれ程離れていない、建物の物陰。
 周囲に人の姿はなく、俺達が影から姿を現した光景を見られたりもしていない。

「さて、京都タワーからの夜景も堪能出来たし……次はどこに行く?」
「美鶴先輩から教えて貰ったお店があるから、そこに行きましょ。予約もしておいてくれるって言ってたし」
「……これ、美鶴も知ってたのか?」

 てっきり、今回の一件はゆかりの独断……という表現はどうかと思うが、そんな感じなんだとばかり思っていた。
 だが、店の予約を美鶴がしたというのであれば、それは今回の一件に美鶴も関わっているという事になる。
 ……あの、規則とかには厳しい美鶴が、俺とゆかりの夜のデートを黙認する?
 ちょっと信じられない気もするが、ゆかりがそういう事で嘘を吐くとは思えない。

「ええ。まぁ、その代わり……明日、ちょっとした約束をしたんだけど」
「……約束?」

 明日は自由行動の日だ。
 つまり、そこで何かがあるという事なのだろうが……一体何があるんだ?
 若干疑問を感じつつも、取りあえず美鶴が予約してくれたという店に向かう。
 向かったのだが…
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