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妖精の尻尾所属の戦闘民族(旧)
第10話 新たな光への覚醒
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そして、ラクサスは避けもせず、手に纏った雷を強化し、その力をデーモンへと解き放つ。

「――――くたばりやがれ!!こんのバケモンがァ!!」

全力の一撃、その一撃を持ってデーモンはまた飛ばされ、意識を失いかけるもすぐに戻し、飛ばされている方へ目を向けて――――急いで翼を広げさせ、今から来る物から逃げようとするも、無駄になった。

何故なら、今からくらうそれは先ほどの力とは比べようもない――――

「――――波ァァアアアア――――!!」

声を上げるほどの気合――――その両手から出ている一撃に乗せた本気の青いエネルギー砲を、デーモンは自分はここまで、と悟りかけるその時――――



「――――が命令する、限界(リミッター)を外してその方たちを潰しなさい」


自身が聞こえた、自身より格上である存在――――からの命令。それに反応して自分の中の何かが壊れた。

「――――なッ!?」

「馬鹿な…!?」


光の中へと消えていくはずだった怪物の体は、先ほどより大きく、けれども外見だけではなく、その内なる何かが急成長した。

デーモンの青い色した肌は、黒くへと?化し、爪も大きくなったことで、その凶悪さがますます上がった。

それを目で見ていたレッドとラクサスはただ疑う。この状況を。

さっきまで、劣勢に追い込んだ怪物が、今の自分達よりも遥か上回っている。
ラクサスはそのデーモンから感じた魔力に汗が滲み、レッドは先よりも感じる邪悪さに顔を青くした。

「…クソ、まじかよ…」

「…これは…勝てねえかもしれないな」

そう呟く二人に対して、先ほど暴走していたような仕草をしないデーモン。むしろ前より知性を身に着けたのではないかと思ってしまう。

だが、デーモンは知性がよくなったわけではなく――――彼の体はもう死に初めている。

限界を超えた姿で、寿命も減り、もはや死ぬのは数日になるだろう体は――――命令した主の為に動く。

しかし、レッドとラクサスはそれに気づかず、何故このようなパワーアップをデーモンが果たしたのかを知らない。なにせ命令したであろう美女とは距離が離れ、デーモンの方に集中していたから他に気に留めいなかった。気絶している人たちは離れたつもりで戦っていたからこともあって気に留める必要がなくなっていたが。


「…滅竜魔法で抵抗したほうが良さそうだな、レッド。オマエはどうすんだ?手はねえのか?」

「…一応はある。短時間しか継続できないが」

「…なら短い間終わらせるしかねえな」

そうしてラクサスは自身が身につけていたTシャツを脱ぎ捨て、魔力である雷を先ほどより走らせる

「――――オォオオオ!!」


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