第12話 鬼畜王戦争の記憶U
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に鞭を打って 脚を引き摺りながらやってきた かなみが。瞬間移動を駆使し、背後よりゾロを捕らえようとしていたハンティが。兄のパットンに背を思い切り押されて駆け出したシーラが。
即ち、彼を慕う者全てが 聊か強引ではあるが ゾロを異界へと飛ばす事に成功させたのだ。異界のゲートはゾロを飲み込み、扉は閉じた。それを確認したミラクルは高笑いをあげる。
『ふはははは。よくやったぞ。さぁ ここからが本番。実に楽しいお茶会になりそうだ』
『……ミラクル。もう逃げれない、のよね? ここに入れたら。アイツは、何処かへ行ったりしないのよね?』
『うむ。ゲートの先は異世界。そして一方通行。異界内での追いかけっこは出来るが、外へは叶わぬ。……余と同等の魔法使わなければな』
『………ッ!!』
最後に気になる言葉を訊いた志津香だったが、それでも良いと直ぐに入り込んだ。
『わ、私も行く……っ!』
『か、かなみお姉ちゃん。私が肩を貸しますから、気を付けてー』
『あ、ありがとう、ヒトミちゃん。……ヒトミちゃんも行こう』
『………うん。行く。絶対行く』
続いて、かなみとヒトミが。
『………』
『ほら、シーラも行くよ。ぶつかるんだろ? 思いっきり言ってやるんだろ?』
『それは、ハンティ様も……でしょう? ヒーロー君は……』
『まぁー、そりゃあね。……養育費、がっぽり請求しに行こうじゃないか。お互いに』
『……はいっ』
ハンティにシーラ。
集うな彼を慕う者ばかり。
『私も行こう。……あの男がそうなのであれば。行かねばな。清十郎はどうする?』
『……あの娘たちに任せる。ここの防衛を穴だらけにする訳には行かんからな。オレを含めた男達は城を守ろう。娘たちと共に、あの男を連れて帰って来い、アームズ』
『ああ。そのつもりだよ。………』
清十郎だけではなかった。
男達全員が、見守っていた。女達に託して。
彼を慕うのは男女関係ない。ランスであれば沢山の仲間達が集まった所で、男だったら、『男はいらん!』の一言で終わるかもしれないが、彼は違い、信頼を深めていくから更に慕う者増えていくから。
(見る者が見れば、ランスも彼と同等、まではいかないかもしれないが、信頼は厚いので、実際はそこまでの差は無かったりする。その彼がランスを信頼してたから、連動して繋がっていった、と言うのが大きいかもしれない)
誰もが、彼の帰還を心待ちにしていた。――絶望の世界で、一刻も早く光を。否そうではない。力を欲したのではない。ただただ皆が……友の帰還を心待ちにしていただけだった。
『……よぉ ヒュー。アイツは戻ってくるかねぇ? 寧ろ……本当にあの仮面の男が、アイツ……なのかね』
『さぁてな。……だが、ハンティがあそこま
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