第12話 鬼畜王戦争の記憶U
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翼、左手に氷の翼。合わされ―――――氷炎の双翼』
攻撃に移ろうとしていた。
それは、先程あの魔人姉妹の2人が放とうとしていた魔法に酷似している……否、全く同じ魔法を放とうとしていた。
『さぁ 行くぞ。お前達の力を、返そう―――』
魔法を合成し、白く光り輝く球体を作り出した。光線状に放った先程とは違って球体。それを思い切り――投げつけた。
『ま、まさかっっ、はう、ゼる!! よ、避けて!!』
『きゃあああああぁぁぁ!』
高速で迫るボールは、ハウゼルとサイゼルに当たる寸前の所で弾けて光った。着弾し、爆発するのではなく 自分の意思で変えられる、と言う事だろうか。もしも、無敵結界が無ければ消し飛んでいたであろう一撃だ。サイゼルとハウゼルのいる空が、白く染まり……すべてが見えなくなってしまったから。
『う、うぐぐぐぐ、な、何なのよ、アイツ……!! わ、私達のを真似た?? 一回見ただけで?? む、むちゃくちゃ、過ぎ……、こ、こーなったら……』
『ま、まって姉さん。視界不良の状態で、不用意に近づくのは危ないわ』
『大丈夫よ! こっちには無敵結界だってあるし、空を飛んでるん……だ、……から?』
驚愕し、激昂し、……そして最後には唖然とする。
先程まで、あの宙を浮くランス城の所で魔法を使っていた筈の男が、目の前にいる。
そう、何もない空間に――空を飛んでいるのだ。
『悪いな。空を飛ぶのはお前達の専売特許ではないのだ』
『な、ななな!!??』
『っっ!?』
魔法で宙に浮く。
出来ない、とは言えない。人間達の中でも空を自由自在に飛び回った規格外の魔法使いが存在していたから。でも、それは高難易度の魔法。魔法Lv3の魔力が無いと無理だと言われている力。
呆けている間に、ゾロは2人に近づく。
『今一度、戻れお前達。魔の王の元へ』
『ひゃんっ!?』
『ひあっ……、な、なななっ!?』
右手と左手をハウゼルとサイゼルの豊満な胸に……(別にイヤラシイのが目的じゃないです)密着させると同時に、また光った。その光は――転移の光だった。
それを見たサイゼルとハウゼルは悟る。ただのセクハラ……攻撃などではない、と言う事が。
『『!?』』
以前の人間界での大事件、勇者災害の時に 魔王はマスク・ド・ゾロを〆ようとして攻撃を開始したのは知っている。実際には人間側のデマだと思っていた様だが、それでも話くらいは聞いていた。
その結果は―――返り討ちにあった、と言えば良いのか……、攻撃をした筈の魔王ランスがアメージング城まで飛ばされてしまった、と言う事。
その力の正体が、この強
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