第33話
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はアルフィンの事は未だエレボニア皇女扱いだから、今後はアルフィンに対しても周りの人達のように皇族に対する接し方で接するように。どこの出身かは知らないが、第U分校のような本校の”二軍”の生徒である君がエレボニア皇族であるアルフィンに対してそんな気安く接していると、僕達アルノール皇家まで世間に舐められる事になるからね。」
「………私は世間知らずだから貴族や皇族のような上流階級の人達の事情についてはよくわからないけど………私を養子にしてくれて、この学院に入る為のお金まで出してくれたお義父さんは”分家”の娘になったとはいえ、他国はともかくこの国での今の私の身分より上なのはこの国の王様と王妃様くらいだから、身分に関してはゆっくり学んでいいって言われているわ。」
「………?”分家”の娘でありながらこの国での君の身分の上は父上と母上しかいないって………君を引き取ったという養父は一体どういった立場の人物なのかな?」
ゲルドの答えを聞いたセドリック皇太子は眉を顰めてゲルドに訊ねた。
「………お義父さんはリィン教官達の祖国であるメンフィル帝国という国の前の王様だった人。今はリベール王国という国の”ロレント”という街の外にあるメンフィル帝国の大使館で”メンフィル大使”という仕事をしているわ。」
「!!…………なるほど、君がレクター少佐の報告にあった………フフ、これは失礼をした。確かに1年半前の件で和解したとはいえ、世間から見ればエレボニア帝国はメンフィル帝国に”敗戦”したようなものだからね。そんな立場であるエレボニアからすれば、分家の者でしかも養子とは言え、メンフィル帝国の皇家であるマーシルン家――――それもリウイ前皇帝陛下に連なる人物である君の身分で対等なのはせいぜい僕や兄上、リーゼロッテくらいで、その上になると父上や母上しかいないと仰っていたリウイ前皇帝陛下のご指摘通りだ。――――そう言うことならば、リィン教官達が本校に移ったら君の本校への編入も認め――――いや、歓迎するよ。」
ゲルドの説明を聞いてゲルドが何者かをすぐに察したセドリック皇太子は苦笑をした後口元に笑みを浮かべてゲルドにリィンやアルティナと同じ提案をし
「…………………」
提案をされたゲルドは何も答えず静かな表情でセドリック皇太子を見つめていた。
「―――返事は後日、改めて聞かせてもらいましょう。言い忘れていましたが本校に来て下さるのでしたら、勿論セレーネさんもリィンさんと一緒に本校に移る事も当然歓迎しますし、トリスタで貴方にとっての伴侶であるアルフィンやエリゼさん達と一緒に住む為の”別荘”も手配させてもらいます。いい返事を期待していますよ?リィン・シュバルツァー教官。」
そしてセドリック皇太子は背後に控えていた護衛の兵達と共にその場を去り、その様子をユ
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