暁 〜小説投稿サイト〜
ハルケギニアの電気工事
第24話:不思議解明!そして大きなお友達!?
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ると、精霊さん達が一斉に僕の側から離れました。一瞬精霊さん達を怒らせてしまったかと心配になりましたが、違ったようです。『ファイアリー』達が大きく散らばって、身体を震わせたかと思うと、遙か彼方から赤い姿の『ファイアリー』達が無数に集まり始めました。どうやら『ファイアリー』達が何らかの方法で連絡を取り合い、離れた所にいる仲間にも集まってもらったようです。反対に他の精霊さん達は場所を空けるために僕の側から離れたようですね。
 僕が両方の掌を合わせて上に向けると、まるで世界中から集まってくるような数の『ファイアリー』達が手の平の上に次々に集まり、色もさっきの炎の時と違って赤から黄色に、そして白に変わっていきました。
 どれくらいの時間が掛かったのでしょうか。やがて白い光が更に強まって、目のくらむような白色の閃光となり、唐突にその閃光が収まると、掌には赤い拳大の石が乗っていました。

「凄いぞ。こんな大きな火石は滅多にお目に掛かれない。どれほどの火の精霊が集まればこんな火石が出来るというのだろう。」

 アルメリアさんが驚いていますが、周りを見渡しても、赤い姿をした『ファイアリー』は見つけられません。一時的にこの辺り一帯の『ファイアリー』を全て集めてしまったようです。

「アルメリアさん。どうやら近くにいる『ファイアリー』全員を集めてしまったようです。こんな事をしてこの辺りの気象に問題が出ませんか?」

「多分、大丈夫だろう。ここは世界でも最も暑い場所に近いから、すぐに『ファイアリー』もまた集まってくる。自然に生まれてくるものもいるだろうからな。それよりも」

 そう言って、アルメリアさんは掌を広げて何か小さくつぶやきましたが、その掌の上には何も起きませんでした。

「やはり、火の精霊がいないので火を付けることが出来ないようだな。集落の方はどうなっているのか。」

「もしかして、一切火が使えなくなっていたりしますか?」

「その可能性が大きいな。夕方の炊事の時間までには戻ると思うが、さぞかし驚いていることだろう。」

「すみません。こんな事になるとは思いませんでした。」

「気にするな。私もここまで大事になるとは思わなかったからな。しかし、これでアルバートの目的も果たせたという訳だが、これだけの力をどう使うか、よく考えないとこれからが大変だぞ。」

「そうですね。有り難うございました。気を付けるようにします。後はこの火石の力を上手くコントロールして、使うことが出来るように頑張るだけです。」

[主よ。また大きな力を手に入れたようじゃな。ところで、他の精霊達のことはどうする積もりじゃ?]

 『ヴァルファーレ』から話しかけられて、改めて周りを見回すと、他の精霊さん達がまた集まってきていて、何やら待っているような感じ
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