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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百十話 カロリーネ皇女殿下の決意です。
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人類が皆貧困も病も無縁で等しく平等で生きられること。多少差があるにしてもそれは自らの才能を認めてもらえての差であること。自分たちの長所を活かし、短所を補い合って、皆が助け合って暮らせる世の中。
「そんなものは笑い話や理想そのものだって思っていたけれど・・・・。」
現実世界ではそんなものは無理だと決めつけていただろう。そんなことを口にする人間をあざ笑っていただろう。けれど――。
だからといって本当にそれが実現するのならば、やってみたい気がする。動いてみたい気がする。
「私、長い間自分で時を止めていたのね。」
自分がしてきたことを、その意味を、カロリーネ皇女殿下は今やっとわかっていた。だからこそ、この言葉を紡ぎだすことができたのだ。
「自分だけじゃなく、周りの人たちのことも・・・・。」
カロリーネ皇女殿下はほうっと息を吐きだした。
「ありがとう。あなたはそれに気づかせてくれた。でも、ものすごく腹が立つけれど!!!あなたの言い草はね。」
「それは失礼しました。あまりにあなたが激昂するものですから、もしかして、ラインハルト嫌いとか、なんて思ってしまいました。」
「そんなんじゃないし!!!その時の私に聞けって感じよ。たまたま帝国に生まれたからじゃないの?」
いってしまってから、思わず笑い声が出た。何故なら自由惑星同盟に生まれたとしてもラインハルトと対峙する時が来るからだ。女性もそれがわかったらしくしばらく二人の笑い声が青い空に響いた。
「あの人を斃すには、ヤン・ウェンリーだけじゃだめよ。ラインハルトだけでも駄目。ラインハルトとヤン・ウェンリー、そして全宇宙のあの人に侵されていない人全員が手を組んだならば、あるいは――。」
「勝てると?」
「勝たなくちゃならない、でしょう?」
カロリーネ皇女殿下は決意を秘めた瞳を女性に向けた。
「やっとその気になってくれましたね。」
女性は柔らかな微笑を浮かべた。さぁっと一陣の風が吹き渡った。
「私は負けない。」
カロリーネ皇女殿下は女性を見た。
「それは嫉妬や、やっかみからじゃない。本当に私が戦うべき存在から逃げないという事。絶対に!!」
ふと、時計を見るとベンチに座りこんでから、もう、1時間もたっている。それでいてわずかな時間しか話さなかったような、それとも長い長い旅路をしてきたような、そんな不思議な感覚にとらわれていた。
「まだあなたの名前を聞いていなかったけれど、あなたの名前は・・・・?」
女性がまた人差し指を一本立てた。
「あなたが今の志をお持ちになり続ければ、いずれ会える時がやってきます。」
カロリーネ皇女殿下はうなずいた。はっきりといわなかったが、今までの彼女の心の内と違っていたことは確かである。
「その時までどうかご健勝で。いずれ今回のことは改めて話にの
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