第32話
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流会』の事は存じていましたが、その件と”特別演習”がどう関係してくるのでしょうか……?」
ミハイル少佐の説明を聞いてある疑問を抱いていたトワは質問をした。
「『三帝国交流会』の参加メンバーは言うまでもなくエレボニア、メンフィル、クロスベルの最高クラスのVIPになる。」
「当然我が国の最高クラスのVIP達も『三帝国交流会』に参加する為にクロスベルに向かう事になり、我が国としては彼らの身を守る為に正規軍や鉄道憲兵隊による万全の警備体制を敷きたい所ですが……開催場所がクロスベル帝国―――――”他国”の為、それをしてしまえば国際問題に発展しかねないですし、それ以前に幾ら最高クラスのVIPの警備の為とはいえ他国の軍を自国に滞在させるような案をクロスベルもそうですが他国が受け入れる事は常識的に考えてありえません。――――そこで短期間の”交換留学”という形で、”保険”の投入が決定され、クロスベル帝国政府との交渉の結果、”灰色の騎士”を始めとしたメンフィル、クロスベルの両帝国の英傑達を擁する新進気鋭のトールズ第U分校………その特別演習地とする事をクロスベル帝国政府は承諾してくれました。」
「……そういう事、ですか。」
「えっと……先程皇太子殿下は”交換留学”としてクロスベルを第U分校の特別演習地とする事を承諾したと仰いましたが、クロスベル側もエレボニア帝国の領土に対して何らかの組織を”留学”させるのでしょうか?」
ミハイル少佐とセドリック皇太子の説明を聞いたトワは複雑そうな表情で呟き、セレーネはセドリック皇太子に質問をした。
「はい。第U分校の他にもクロスベルに留学させる組織があり、その組織と第U分校と交代する形でクロスベル軍警察とクロスベル帝国の士官学生達が帝都に留学する予定となっており、期限も第U分校と同じです。」
「へえ?幾ら第U分校のクロスベルでの特別演習を承諾させる為とはいえ、随分と思い切ったわね。他国の士官学生もそうだけど、警察組織の帝都での留学まで受け入れるなんて。」
セドリック皇太子の答えを聞いたレンは意味ありげな笑みを浮かべてセドリック皇太子に問いかけ
「こちらも第U分校―――――士官学生達を帝都に留学させるのですから、同じ条件を受け入れないと”対等”ではないでしょう?”今のクロスベル”は1年半前と違い、エレボニアと同格―――下手をすればそれ以上の”国家”なのですから。」
「「…………………」」
「………なるほどな。皇太子殿はエレボニアの現状について冷静に受け止めているのか。」
セドリック皇太子の答えを聞いたリィンとランディが真剣な表情で黙っている中、ランドロスは興味ありげな様子でセドリック皇太子を見つめていた。
「―――
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