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妖精の尻尾所属の戦闘民族(旧)
第8話 強くする理由と、新しい目標
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「オ、オオオオォオォオオォォォオッ!!」



そうしてオレは、とにかく重い装備(ウォーロッド老人製)とオレが抜け出せていない硬い樹(ウォーロッド製)から気合で抜け出せなければならない。じゃないと飯が食えない、それはダメだ。

全身から白いオーラが漏れる。これでこの樹から抜け出そうとするがまだ力が足りない。まただ。


「誰がそれをしていいと言った!?地力で、その力を出さずに抜け出せぃ!!」


「う、うおおおおおおおお、んおおおおおおおおぉぉぉおおおお!!!!」

――――夕飯のために、オレは今日も頑張る(これで31日目)

ちなみに、ウォーロッドさんから頂いたリクエストを果たせなかった場合は夕飯等はりんごだけになる。ヒドイ











◆◆◆◆◆◆











草原の上に、茜色の髪をした少年がうるさい寝息をして眠っており、その下はシーツがあったからか、その上で睡眠を取っている。

寝息を立てている少年の体は傷が多く見えており、包帯等が巻いてあるがそれでも明日になれば治る、少年自身も言っていたので少しでも傷はなくなるだろう。

そして、寝息を立てている少年のすぐ近くに、木で出来ている椅子に腰を掛けている老人――――ウォーロッド・シーケンが微笑みを浮かべながら寝ている少年と、星空を眺めていた。


その目に映っている少年からは面影を重ねるかのように見つめ、そして懐かしんで過去を思い返す。



――――100年前、尻尾が生えている友人が無邪気な笑顔を浮かべている。

もう20を超えているのにその笑顔はまだ子供で、純粋さがなくならない男だ。
その友人だけではなく、周りの者は皆は笑顔で満ち溢れており、友人の近くにいる妖精のような少女や、ワイルド風に見える男も、尻尾の生えている男と同じ様に無邪気な笑顔を浮かべていた。

その近くにいる右目に眼帯を付けている男もいつもの厳しい目線ではなく、優しい目でその光景を眺めており、木製のマグカップを片手に酒を飲む若かりし頃の自分はその和の仲で楽しそうに笑っている。

なんて、短い間だったのだろう。10年しか共に居られなかったが、それでも楽しかった。
その間戦争なんて物が4年間もあったが、6年間という中でいろんなクエストや冒険をしたりした。

周りにいる仲間たち、一緒に叩き抜けた戦友。馬鹿をしたり、笑い合える、家族のようなギルドの仲間たち。

今でもこの記憶は、自分が持つ宝箱のような記憶の一つ。例え100歳を超え、ボケる時が来ようとも、忘れられない素晴らしい記憶。

きっと、あの時にいた仲間達にも忘れられない記憶に違いない。死ぬ直前
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