第39話 ルビンスキーのお遊び?
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の重傷を負わせ、一生残る傷が出来たそうです、それ以来シトレはロボスに謝り続けたようです」
「娘の顔に傷か、なるほどな」
「その娘が本年10月10日に結婚式をあげるようです」
「ほう、宇宙艦隊司令長官令嬢の結婚式では相当な人物が参列するな」
「間違いなく」
ふむ。娘の門出で痛手を浴びせる、面白いかも知れんが、俺としては気が進まんが、ヤン・ウェンリーとマルコム・ワイドボーンか、此からの俺の野望に障害になるやもしれん、しかし利用可能かどうかだ。少し仕掛けてみるのも面白いかも知れない。それならば似非参謀使うか、どうするかだ。
ルビンスキーよ面白いではないか此こそお前の求めているモノだ。
ボルテックとの会話の後ルビンスキーは私邸の奥まった一室に座っていた。
窓のないその部屋は厚い鉛の壁に囲まれて密閉されており、空間そのものが極性化されている。
コンソールのピンクのスイッチを入れると、通信装置が作動した。
「私です。お答え下さい」
「私とはどの私だ?」
宇宙の彼方三千光年から送られて来た返答は、この上なく尊大だった。
「フェザーンの自治領主、ルビンスキーです。総大主教猊下にはご機嫌麗しくあられましょうか」
ルビンスキーとは思えないほどの腰の低さである。
「機嫌の良い理由はあるまい・・・・・我が地球は未だ正当な地位を回復してはおらぬ。地球がすぐる昔のように、全ての人類に崇拝される日まで、我が心は晴れぬ」
「ルビンスキーよ、帝国と同盟が捕虜交換を行うと」
「はっ、猊下」
「それを壊せとは言わん、フェザーンが潰れては元も子もないからな」
「はっ」
「ルビンスキー」
「はっ・・・」
「裏切るなよ」
「此は思いもかけぬ事を仰います」
「なら良い、その殊勝さが、汝自身をまもるであろう」
定時連絡を終えたルビンスキーは、大理石のテラスにたたずんで星空を見上げた。
「さて誰が勝ち残るかな。帝国か、同盟か、地球か・・・・・・それとも俺か・・・・・」
宇宙暦792年 9月1日
■自由惑星同盟 首都星ハイネセン 軍病院分室精神科
アンドリュー・フォークは精神科に入院していた、彼は既に私はまともだと言い続けているが、担当医は未だ未だだと退院を許してくれなかった。今日からベテランの看護婦が急病で代わりに新人の看護婦が担当に付いていた。
夜中の十二時を過ぎると、看護婦が点滴を交換していった、暫くするとフォークは眠りに着いていった。夜中の二時過ぎに看護婦が巡回に来ると耳元でフォークに何か囁いていた。しかしそれも言葉を聞いた者を誰もいない、いったい何を囁いているのか不明であった。
一ヶ月間その行為は続き、急病の看護婦が復帰するとその新人看護婦は別の病院へと移動していっ
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