ペルソナ3
2041話
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「へぇ……ここが京都か」
ゆかりが京都の街並みを見て、感嘆の声を上げる。
まぁ、日本人なら京都に対して、色々と感慨深いものを持っていても不思議ではないか。
月光館学園という、世界に名だたる桐条グループの傘下でも、結局修学旅行の行き先は京都なんだよな。
それこそ、桐条グループのバックアップがあれば、海外に修学旅行に行ってもいいと思うんだけど。
それが出来ないのは……まぁ、安全面とかそういう問題や、修学旅行の積立金とかの問題もあるんだろうが、何よりも大きいのはやはり影時間の問題だろう。
俺達が修学旅行に行くというだけで、桐条グループにしてみれば、かなりのリスクを負っている。
現在東京に残っている戦力は、荒垣と天田、コロマルの2人と1匹だけだ。
普通なら修学旅行といえば高校2年のメインイベントなんだが、月光館学園は2年と3年が一緒になって旅行するんだよな。そんな訳で、この修学旅行には美鶴と真田も当然参加している。
つまり、もし影時間に何か起きれば、それに対応出来るのはその2人と1匹だけなのだ。
……もっとも、俺の影のゲートがあるから、戻ろうと思えばすぐに戻れるのだが。
だが、結局それでは俺に大きな借りを作ることになってしまう。
桐条グループとしては、今以上に俺達に大きな借りを作りたいとは思っていないのだろう。
そんな訳で、何か問題があった場合は出来れば桐条グループだけで片付けたいが、もし何か……本当に東京の戦力だけでどうにもならない場合、外国にいるよりも国内にいた方が呼び出しやすいのは間違いない。
特に今回は俺がいるが、俺がこの世界にやって来たのは今年に入ってから。
そう考えると、やはり国内……と、そう判断してもおかしくはない。
ああ、でもコロマルは俺達のチームだから、もし東京で何かあったら、活動するのは荒垣と天田だけなのか。
もっとも、コロマルの場合は何だかんだと人懐っこい性格をしているので、力を貸して欲しいと言えば貸してくれるような気もするが。
「何だか、アクセルって京都に来たのにそんなに驚いてないみたいね。もしかして、前に来た事あった?」
「ん? ああ。前に一度な」
周囲に人が多くいるので、他の世界で……というのは口にしない。
だが、ゆかりは俺の表情でその辺りの事情を察したのだろう。少しだけ驚く。
「ふーん。それで、どういう感じだったの?」
「そうだな。……一言で言えば、陰陽師の組織と戦いになって、鬼神と戦いになった」
この辺りも誤魔化そうかと思ったが、何も知らない奴が今の話を聞いても、それこそゲームや漫画、アニメといったものの話だと判断するだろう。
荒唐無稽すぎて……ああ、でもこの世界にはペルソナが存在するんだよな。
だとすれば、この世界でも
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