猫娘と職場体験編
NO.041 合同職場体験・三日目 決着
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グラントリノ……ところでもうそっちは解決したんですか?」
「概ねな」
それから他にもヒーロー達がやってきて、ステインを見て驚愕していたりしていた。
聞くところによるとエンデヴァーの使いの者達らしい。
一安心したのか、飯田は出久と轟に頭を下げてきた。
「二人とも……すまない。僕がもっとうまく立ち回っていれば君達にもケガを負わすことは無かっただろう。だから、すまなかった……何も、見えなくなって……しまっていた……」
飯田は心から自身の行いを恥てひたすら涙を流しながら謝罪をしていた。
「僕の方もごめんね……もっと強く話を聞いてあげられていたらよかったのに……友達失格だね」
「そんな事は……ッ!」
「緑谷に落ち度はないと思うがな。それよりしっかりしてくれよ、委員長」
「うん……」
こうして出久達の短いようで長く感じた戦いが終わろうとしていた矢先だった。
グラントリノが突然「伏せろ!!」と叫んだのだ。
何事かと思ったら出久達の方に向かって翼を生やした脳無が傷つきながらも飛翔して来ていた。
そしてなぜか出久を掴んでどこかへと連れ去ろうとしていた。
「緑谷君!!」
「緑谷!!」
「わああああ!!?」
現状で傷だらけであった出久には対抗する術がなく、万事休すかと思われたが、その脳無が流していた血を目を覚ましていたステインが縄から抜け出して舐めていたために脳無はその場で力を失い、さらにはステインがナイフで脳を突き刺して殺してしまっていた。
「偽物がはびこるこの社会も、徒に“力”を振りまく犯罪者も、……ハァ……粛清対象だ……すべては正しき社会のために……」
そう呟くようにステインは喋る。
迷うことなく脳無を殺したステインにヒーロー達も戦慄を感じながらも拘束しようと動き出そうとするが、出久が人質に取られるかもしれないために迂闊に動けない。
そこにエンデヴァーも遅れてやってきて、
「なにを一塊で突っ立っている! 動かんか!」
「エンデヴァーさん! ですが、女の子が人質に!」
「ぬっ!? あれは、緑谷! そしてヒーロー殺しか!」
それでエンデヴァーはすぐに出久を救おうと走り出そうとするが、次の瞬間。
圧倒的な殺意の波動が全員を襲う。
「偽物……正さねば……誰かが血に染まらねば!!“英雄”を取り戻さねば!!」
そのステインの殺意にさすがのエンデヴァーも動きを止めてしまう。
ステインが一歩足を踏み込む。
「来い……来てみろ! 偽物どもが!! 俺を本当の意味で殺していいのは……本物の英雄だけだ!!!!」
その圧倒的な威圧感によって全員は汗を垂らし、腰を抜かすものも数名いた。
だが、ふとその威圧感は消え失せ、見ればステインは立ったま
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