春はパスタの旬の季節です。その3
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ら泡盛やら積んでたりはするがな。ウチも他聞に漏れず仕事中の飲酒は厳禁になっている。一部の軽空母や重巡が抵抗したが、最終的には俺が説得(物理)したお陰で今は反対する者は居ない。深雪もそれを解っていたハズだが、我慢できずに飲んでしまったらしい。
「いや〜……つい、出来心で」
「ハァ……仕方ねぇ、今手の空いてる駆逐艦に当番代わってもらえ。罰として、深雪はトイレ掃除1週間とその間の『間宮』と『鳳翔』、そしてウチの店の出入り禁止な」
深雪は判決を聞いた瞬間、FXで有り金全部溶かしたみたいな顔になった。
「そ、そんな殺生な〜」
「なら、その根性叩き直して貰う為に、神通との特別訓練3日でもいいぞ?」
「いえ、是非1つめの方でお願いしまーす!」
やはり鬼教官はおっかないらしい。
「ほら、行くよ深雪ちゃん!」
「ちょ、ちょっと待てよ白雪!まだビールとパスタが〜……」
「代役は自分で頼まなきゃダメでしょ。ホラ、行くよ!」
深雪は白雪にずるずると引き摺られて、店を出ていった。
「アハハハハハ……白雪も大変だねぇ」
「そういうお前の所はどうなんだ?白露」
白露型も個性的な姉妹が多いからな。その長女の苦労は結構あるんじゃないかと思う。
「そうでもないよ?基本的に仲良いし。ただちょ〜っと提督が絡むと面倒くさいのが居るくらいで」
「それは俺に言われてもなぁ……お、グラス空じゃねぇか。何か作ろうか?」
「じゃあ、『A1』貰おうかな」
「あいよ」
まずはシェイカーにドライジンを40ml、そこにオレンジキュラソーを20ml。更にレモン汁を1dash加えてシェイクする。グラスに注ぎ、仕上げにレモンピールを振りかけてやれば完成だ。
「はいよ、『A1』だ」
アルファベットの頭文字のAと、数字の始めを意味する1を合わせて、1番いいカクテルという意味で名付けられたのがコイツだ。1番が大好きな白露にはうってつけだな。オレンジキュラソーとレモンの柑橘風味が酒の風味を際立たせる爽やかな口当たりの一杯。
「う〜ん、お腹も空いて来ちゃったし……あ!筍使ったパスタ作ってよ、提督!」
筍か。また春らしい食材だな。
「あいよ。ちょっと待ってな」
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