暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
春はパスタの旬の季節です。その3
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
でコイツをチョイスしてみた。まずは具材の下準備から。玉ねぎは粗いみじん切り、キャベツは3cm角にざく切り、ニンニクもみじん切りにする。バラ肉は5〜6cmの長さに切り揃えておく。ホールトマトはトマトソースにするため潰しておく。……っと、パスタを茹でるお湯を沸かすのも忘れずにな。大体パスタの分量の10倍の水で茹でるのが基本だが、今回はそれより200ccばかり多めの水を沸かすように。それと、大きめの鍋を使って沸かすように。……何故かって?後で解るよ。

 トマトソースを作るぞ。フライパンにオリーブオイル(仕上げ用は除く)、玉ねぎ、ニンニク、赤唐辛子を入れて、中火にかける。玉ねぎが透き通るまで炒めたら、潰しておいたホールトマトを加えてかき混ぜつつ、5分位煮詰めて火を止めておく。……あ、途中で赤唐辛子を取り除くのを忘れずにな。忘れると食べる時に地獄を見るぞ(経験談)。

 パスタを茹でるぞ。沸騰したお湯に塩を加えて、パスタを入れて強火で茹でていく。途中、茹で汁200ccをトマトソースに加えるのを忘れずにな。

 袋に書かれた茹で時間の2分前になったら、キャベツとバラ肉をパスタを茹でている鍋に入れて一緒に煮る。キャベツを先に入れてから、バラ肉は1枚ずつ広げて入れるようにな。塊のままドボンと入れないように。肉の表面の色が変わったら、全部纏めてザルに空けて、水気を切っておく。

 トマトソースを再び中火にかけて、煮立ってきたらオレガノ、塩コショウで味を整える。ザルに空けておいたパスタと具材をフライパンに入れて、よく絡ませる。器に盛り、粉チーズとオリーブオイルをかければ完成だ。





「はいお待ち、『春キャベツとバラ肉のトマトソース』な」

「うっひょお〜♪コイツは美味そうだぜぇ……!」

 深雪の奴、期待で目が爛々と輝いてやがる。パスタをフォークで巻き取りつつ、キャベツと豚肉をフォークの先で捕らえ、一緒に頬張る。トマトソースの酸味がキャベツの甘さと豚肉のっしりとした旨味を引き立てる。そこに冷えたビールなんて流し込んだ日には、

「かぁ〜っ!このために生きてるって感じだよ」

 こうなる。見た目が中学生位のせいで、鼻の下にビール髭を付けていると違和感がすごい。

「あ〜っ!深雪ちゃんったら何してるの!?」

「し、白雪?これはその……」

 店のドアの所で仁王立ちしているのは、深雪と同じく吹雪型の駆逐艦・白雪だった。

「今晩は鼠輸送の当番でしょ!?何でお酒なんか飲んでるの!」

「何?本当かそりゃ」

 俺も白雪の話を聞いて顔が険しくなる。輸送作戦中は当然ながら海の上を航行するし、最悪敵に出会せば戦闘にもなる。そもそも仕事中に酒を飲むなんざ論外だ。……まぁ、高高度を飛ぶ艦載機には気付け薬の代わりに焼酎や
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ