ペルソナ3
2040話
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れば、少しは変わるか?
そんな風に思っていると、いつの間にかドーナツは全て消えていた。
別にコロマルに食われたとかそういう事ではなく、純粋に俺が全てを食べてしまったのだ。
手で持ってドーナツを食べたので、指がベタつく。
掌に白炎を生み出し、油汚れを一瞬で燃やしつくす。
魔力で生み出された炎の使い方として、これは間違ってるのか、正しいのか。
そんな風に思っていると、ドッグフードを食べ終えたのだろう。コロマルがじっと俺を見ているのに気が付く。
遊んで、と。そう無言で訴えられているのに気が付き、空間倉庫の中からフリスビーを取り出す。
「わん!」
フリスビーを見て、以前遊んだ時の事を思い出したのだろう。
コロマルは嬉しそうに吠えると、早く早くといった風に俺を急かしてくる。
そんなコロマルに頷き、フリスビーを空中に向かって飛ばす。
「わん、わん、わん!」
そうなれば、当然のようにコロマルはフリスビーを追って走り出す。
こうして見ると、コロマルも普通の犬より随分と足が速いな。
これはペルソナ使いになったからなのか、それともペルソナ使いとしてタルタロスで戦いの経験を積んだからなのか。
その理由はどうあれ、コロマルの足が速いというのは、こうして見ていて嬉しくなる。
フリスビーに追いつき、跳躍し……見事空中でキャッチし、地面に着地する。
そして俺の所に戻ってくると、褒めて褒めてと円らな瞳でじっと見て、尻尾をこれでもかといった具合に振る。
「よし、よくキャッチしたな。上手いぞ」
コロマルの頭を撫でてやると、嬉しそうに喉を鳴らす。
こうして見ると、やっぱりコロマルは可愛いよな。
そんな風に思いつつ、俺は秋の寒空の下、夜になるまでコロマルと一緒に遊ぶのだった。
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