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ランス 〜another story〜 IF
第11話 鬼畜王戦争の記憶T
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もしれない……と思う程傍にいるのは魔想志津香だ。
 その男が姿を眩ませてもう約10年の月日がたっている……が、当然ながら諦めた様子は一切ない。

『ハンティさん。…………アイツは。その――』
『ん。志津香が考えてる事大腿判るよ。それに あたしだってそう思ってる。100%、とは言えないけどね。あんな強い奴他に覚えがない、って理由が一番だから説得力が正直ないと思うし。……前に会った時ヒトミも言ってたけど、アイツなら私達の事知らんプリなんてしないってさ。その辺を踏まえると、違うかもしれない。……でも ヒトミもアイツだーって言ってるんだよね』

 ハンティは口許に指を当てがいながら考える。
 実の所考えるまでもない事だ。何度も何度も思い描いていた事だから。ミラクルに言われるまでもない。初めてマスク・ド・ゾロを目にし その圧倒的な力を目撃して…… 連想させない方がどうかしている。
 彼を知る者なら、彼を慕う者なら絶対―――。

 それでも、あえてそこを隠す、と言う事はやはりハンティもそれなりに乙女なのだ。恥ずかしいのだ。……と、ズバッと言うと ハンティは照れ隠しと言う名の雷を落としてくるのが恒例であり、そうズゲズゲと突っ込んでくる面子も限られているのでそう言った光景は見られなかったりする。

『まぁ 私も同じ気持ちだけどね。前者だって思ってる。……ま、希望してるだけかもしれないけど。でも もしも……アイツだったらさ。ここにいる全員で、今参戦出来ないやつらの分も思いっきり足踏んずけてやろうじゃないか。志津香』
『………ふふ。そうね』

 志津香はハンティと共に笑った。
 もう少しで魔人が攻めてくると言うのに、良い具合にリラックスできていると思える。……し過ぎは良くないが、それでも絶望感に囚われたり、ガチガチになったりするよりは大分マシだろう。

 そんな中で、ハンティは思い返していた。

『それにしてもさー、初めてあった時は、アイツの事 めっちゃ強い男。可愛らしい顔の癖に、それに反してメチャ強い。反則的な力を持つ男って思ってたっけ』
『……まぁ色々と同感。魔法斬ったりするトコとか どうしてもね』

 共に戦ってきた間柄。志津香は兎も角、年月にすると 悠久の時を生きてきたハンティにとっては一瞬だと言って良い時間だった。それでも長く感じられたのは それだけ濃密だった、と言う事に尽きる。
 特に初めての邂逅…… ヘルマンで出会ったあの時の事は今でも鮮明に浮かぶ。

『それ、あたしだって面食らったよ。何せ全力の雷神雷光を剣で防ぐなんてシーンを見せられて。……あー、今でも目に浮かぶし。それにそれだけじゃなく、人間には憎悪しか覚えてなかった筈のカラーたちをあーっと言う間に懐柔してオとしちゃってー……、それであれよあれよと言う間に世
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