166部分:ラグナロクの光輝その二十
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ラグナロクの光輝その二十
「あれは」
そこでは戦闘が行われていた。戦っている一方は帝国軍であるとわかる。
「ジュッセルドルフの帝国軍か」
「おそらくはな」
ローエングリンにジークフリートが答える。
「成程、すぐに反転したのは正解だったようだな」
「そうだな、総帥の読みは正しかったってわけだ」
タンホイザーとジークムントも言う。
「だがもう一方の者達は」
「あれは。艦艇ではないぞ」
「戦闘機に近いですね」
ヴァルターとトリスタンにパルジファルが述べた。
「戦闘機」
「はい。それもどうやらかなりの高性能のようです」
「戦闘機かよ、あれは」
ジークムントはそれを見てその赤い眉を動かした。
「だとすればかなりの高性能だな」
「ああ。見たところ攻撃の威力は我々のミョッルニルのそれに匹敵する」
「そして運動性能も通常の戦闘機とは比較にならない」
「そして九機か」
「だとすれば」
五人はそこにある結論を出していた。
「ワルキューレですね」
「やはり」
そして六人はパルジファルの言葉に応えた。
「彼女達が。帝国を攻撃しています」
「あれがか」
「だが。何という攻撃力だ」
「我々の主砲を遥かに凌駕する威力だ」
見れば帝国軍の艦艇を一撃のもとに屠っていた。そのあまりもの威力に七人は目を瞠っていたのである。
「僅か九機で」
「あれだけの艦艇を相手にするとはな」
「若し敵に回ったならば」
「総帥よ、どうする!?」
六人は必然的にパルジファルに問うた。
「戦いに参加するか」
「どちらにつくか」
「それは決まっています」
パルジファルは六人の問いに応えた。
「我等の敵は帝国です」
「ならば」
「はい、ワルキューレの応援に回ります」
「よし」
「全軍攻撃開始」
パルジファルの指示が下る。
「そしてこの星系の帝国軍を倒します」
「わかった」
「それでは」
連合軍は帝国軍に襲い掛かる。ワルキューレに甚大なダメージを受けていた帝国軍は最早為す術がなかった。彼等は忽ちのうちに壊走し戦いは終わった。
「まずはこれでよしだな」
「ああ」
六人は帝国軍が消え去った宙域を見て頷き合った。
「だが」
「まだ残っている」
「総帥」
ここでパルジファルに報告があがった。
「何でしょうか」
「ワルキューレから通信が入っています」
「ワルキューレから」
「はい。どう為されますか?」
「出ましょう」
彼は迷わなかった。
「すぐに。モニターを開いて下さい」
「了解」
「貴方達も」
パルジファルは六人にも声をかけた。
「モニターを開いて下さい」
「わかった」
六人はそれに頷いた。そしてそれぞれの艦橋のモニターを開いた。そこに中央と八方に分かれ
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