『ヤクザ』
[2]次話
此処は、芯の強い優しい人が組長で、その家族といっても過言ではない人達の居場所。
私は組長に拾われた。
そして皆の居場所に図々しく踏み込んでしまっている。
他の人達は、顔は厳つくても心根は優しい人ばかりだった。
共通して言えるのは、皆、組長を慕っているということ。
組長の為に命を棄てる覚悟があるということ。
皆、一般的に言われる悪いことをしている風には見えない。
正しく言うと、好きでこういうことをしているとは思えない...かな?
事務所に数人の男が乗り込んできた。
私は咄嗟に組長の後ろに隠れた。
先日の輩達のバックだった。
チンピラ共が組長に勝てるわけがない。
組長も本気では相手にしない。
そもそも悪いのはどちらか、そんなことも解らない馬鹿なのか?
乗り込んできた時点で解らない馬鹿なのだろう、こいつ等は。
それとも悪いのは自分達だと解っていながら乗り込んできたのか?
はたまた此の世界の住人しか知らない謎のルールがあるのか?
なんにせよ、私は単なる一般人。
...と言っては一般人に失礼かもしれないので、何にしようか。
まぁ、見た目は普通だが中身は異端児そのものです。
ヤクザの娘と言うのはヤクザが好きなのでしょうか?
私はヤクザの父を好いているからヤクザが好きなだけ。
其の父に逢えないから尚更執着するのだろう。
でも、血も涙も無い、情の無い腐ったヤクザと、筋を通さないヤクザは私にとってヤクザでは無い。
単なる人間のクズだ。
[2]次話
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