オーバーロード 狼牙
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が、嘘は多分に含まれている話に階層守護者達は感動とおいていかれる者だけが持ち得る悲しみの涙を流す。それに物凄く心が締め付けられる。
「そして敵はとうとうユグドラシルを作り上げた者たちの元にまでたどり着こうとしていた。彼らが殺されればユグドラシルは崩壊する。だが、私の力では一部隊の隊長を殺ることすら命をかけて届くかどうか。だから、最後の別れを告げに来た。そしてあの瞬間、流れ星の指輪が、ユグドラシルの創造主達が最後の悪あがきをしたようだ。ユグドラシルの全てをある一定範囲でまとめて別々の異世界へと飛ばしたのだろう。その際に、ユグドラシルに課せられていた枷を解き放って」
「枷、でございますか?」
「そうだ、デミウルゴス。我々にもNPCであるお前たちにも枷が存在していた。ルプスレギナがそれを証明して見せている」
「まさか、あの勝手な行動がですか?」
「そうだ。あれは枷だ。NPCは創造者に命令されなければ動くことが出来ない。また、我々も幾つかの行動の制限を受けていた。異性を抱きしめるというのはギリギリだったが、さらにその先に踏み込むとユグドラシルから消されることになる。それが無かった。だが、その代わりに能力が、それもステータスに表示されない能力、思考力などが多少落ちてしまった上に精神にも多大な負荷がかかった。それによってお前たちの理想とする至高の四十一人は居なくなってしまった。頭脳面でアルベドやデミウルゴスに苦労をかけるようにもなるだろう。間違えた判断を下すこともある。だが、そうだとしても私達はお前達と語り合えるようになったことを、嬉しく思う」
これはモモンガさんも同意見だ。彼らの理想を壊してしまうかもしれないけど、それでも皆が残していったNPC、子供達と語り合えるというのが嬉しいと。ただでさえ、モモンガさんは一人でナザリックの運営費を集めるためだけに一人でモンスターを狩っていたそうだ。オレもユグドラシルにログインできない間、誰とも話すことなく過ごしていた。最後だからと物凄く饒舌になっていた覚えもある。
「我々のために御身を割かれてまで。このデミウルゴス、感涙のあまりに前が見えませぬ!!」
デミウルゴスは言葉の通り、ギャグのように多すぎる涙を流している。他の階層守護者達も同じく、種族的に涙腺のないコキュートスも全身を震わせている。
「うん、だからこそ皆に一つ言っておきたい。これは厳命だ。死ぬな。死にに行こうとしていた私が言うことじゃないけど、死ぬな。無様でも良い、臆病者と言われても良い、だけど死ぬな。死んでも消滅するな。オレとモモンガ様が絶対に復活させるから」
課金ガチャで大量の上位蘇生ワンドがある上、オレは真なる蘇生が使えるからだ。レベル100のNPCの
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