第38話 フォークの異変
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の業者を除こうと、
物資や貨物の動きで大概のことは予想できるモノだ」
僅か数か月前は蒼くなってルビンスキーであるが、喉元過ぎれば熱さを忘れる状態でまたもや陰謀を考えているのである。
「帝国もイゼルローンでの敗戦のショックが大きいようです。手に入れました同盟の戦闘報告書によれば、イゼルローンの損害は相当酷い模様です」
「そうなると、建材等が値上がるな、早急に此方からの供給のコントロールを行え」
「はい」
「所で、あの参謀気取りがサンフォードへ提示した第6次イゼルローン攻略戦が潰されたのは僥倖だったな、あのままいけばバランスが崩れ大いに問題が生じる所だった」
「財政委員長ジョアン・レベロと人的資源委員長ホアン・ルイが主に反対したようです」
「確かにあの二人であれば、反対するだろうが、あの2人が軍部をどう抑えたかだ」
「その点を調べましたが、統合作戦本部長シドニー・シトレ大将がレベロ委員長と同郷で親しいとの事ですので、その線から説得したのでは?」
ボルテックよそれだけでは無いぞ、軍人は戦果を求めるモノだ、それに宇宙艦隊司令長官は代わったばかりのロボスだ、シトレの成功を見て自分もと思う可能性もあったのだ。それを諦めさせた人物が居るはずだ。いったい誰だ、考えられるのは、シトレにもロボスにも影響力の有る人間で、実力のある人間だ、此処はボルテックを試してみるか。
「ボルテック、最近の同盟で作戦を主に立て、シトレ、ロボスに影響力の有る人物は判るか?」
ボルテックよそれぐらいは直ぐに思いつけ、だからお前は補佐官止まりなのだ。
「そうなりますと、参謀長グリーンヒル中将辺りでしょうか」
そうではあるまい、グリーンヒルでは押しが弱い、或いはエル・ファシルの英雄か?あの男の情報は意外に役に立たん、さらに参謀気取りは自分の憶測でものを言うようではな、しかもサンフォードにも見捨てられ、激高した挙げ句にヒステリーで入院とはな、早速捨て時か。いや未だ利用価値はあるな。
「そうではあるまい、エル・ファシルの英雄という可能性もある」
「しかし、シトレ元帥自ら行うというのも」
「違う、シトレではなく、その他の事だ」
「リンチ中将では、無理ではないでしょうか?」
ボルテックよ、俺を失望させるな、何も将官だけとは限らん。
「ヤン・ウェンリーという可能性は無いのか?」
「ヤン・ウェンリーですか、アレは偶然ではないかと報告にもありますし、フォーク中尉の話でもヤン・ウェンリーとマルコム・ワイドボーンは独創性が無く、他人の作戦の粗ばかり探して、論うと聞いておりますが」
ボルテックよ、参謀気取りごときの戯言を真に受けては策を誤るぞ。
「可能性があるとすれば、その二人だろう、最近シトレとの会合が何回か行われたようだからな」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ