第16話。変人の夏休み。前編。
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山に修行に行っているため、彼が代理を務めている。
凄いガッテン系の外見である。兄貴殿と呼ばせてもらおう。
離れの一室を泊まる部屋として貸してくれるそうで、荷物を置き、着替える。
「・・・・なぜ和服に着替えてきたのだ?」
「ほ?お寺に泊まんのに洋服でうろつくよりも、和服で居た方が粋やろ?」
「粋って・・・・」
「ハッハッハ!一成が連れてきた友人は豪く『粋』な坊主だな!?」
「兄貴殿も粋な『坊主』だと思うで?」
「ハッハッハ!愉快愉快!!」
お寺ではすることは少なく、とりあえず周りを散歩することに。
「なんもなくてつまらんだろ?」
「そんなことあらへんよ。散歩好きやし、特になんもせーへんでも、のんびりした空気は好きやしの。それに・・友達と一緒の時間を過ごすことが一番重要さかい。」
「・・・・そうか。」
広い境内と立派な伽藍を見るだけでも楽しめるし、裏の深い林の中の裏参道を行くと、林の中に深山町屈指の面積の墓地がある。
さらに、そこには郊外の森を一望できる高台がある。絶景である。
「素晴しいの。」
「ああ。ここの風景は素直にいいと思うな。」
「一成。」
「ん?」
「中々楽しめるやんかお前んち。」
「・・そうだな。」
暗くなってくるまでのんびり景色を楽しんだ後、修行僧の方たちと一緒に夕飯を食べた。
完全に酒宴だったが、それでいいのかお寺の癖に・・・・
何故か一成の料理は質素だった。曰く、小坊主に食わせる贅沢は無い。と言われてるとか。
俺?お客様だからって結構豪華でした。美味しく頂きました。
一成。今度うちに招待するからそんなにちらちら俺の食事見んな。え?何?素直に嬉しい?
寝る前に一成と碁を打つことに。碁は強くもなく弱くもなくといったところ。途中で考えるの面倒になるんだよね?
テーブルゲームで真面目になるのは麻雀ぐらいです。
2、3局打って就寝。明日には帰る。ふむ、楽しかったの、心が穏やかになると言うか、また来ようって気になるぜ。
・・・・寺じゃなくて宿屋とかにすればいいのに。でも始めの長い石段のせいでダメか?残念だ。
そのころ、衛宮邸。
「ニイさん大丈夫かな?迷惑かけてないかな?」
「シンゴが迷惑かけない訳ないでしょ?」
「いやいや、晋吾はちゃんとした子だから大丈夫さ。」
兄を心配する弟、日頃迷惑をかけられることが多い義姉(小)、何気に子供達を良く見ている義父。
「心配するな士郎。晋吾はあれでも、ちゃんとするところはちゃんとする。」
なだめる義姉(大)。いつもの衛宮家である。が、普段騒がしい奴がいないでの静かである。
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