ペルソナ3
2039話
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ャー言われてもおかしくないんだけどな。
いやまぁ、恋人の立場としては、そうならない事を喜ぶというのが最善の選択なんだろうが。
ともあれ、俺はアイギスと話している望月に近づいていく。
「何やら騒がしいようけど、どうしたんだ?」
「アルマーさん……この人は、駄目なのであります!」
アイギスが俺に気が付くと、望月を指さしながらそう告げる。
そんなアイギスに、望月は困った様子でこちらに視線を向けてきた。
「何だか、僕は駄目らしいよ?」
いきなり駄目出しされた望月だったが、アイギスに怒っている様子はない。
人当たりは間違いなく良い。……何で念動力が望月から危険を察知してるのやら。
やっぱりさっき考えたように、望月が危険なのではなく、それ以外の何か別の要因があるという事か。
「駄目らしいな。……で、何で駄目なんだ? その理由くらいは教えてもいいんじゃないか?」
俺の言葉に、望月はほっとした様子になる。
……まぁ、理由も何も言わずに駄目だと言われたのだから、それを許容出来るかと言われれば、普通は否だろう。
せめて、どういうのでもいいから理由があれば、それを直すという事も出来るのに。……あくまでも普通であれば、の話だが。
もしアイギスが俺と同じ理由で望月を嫌っているのであれば、話は別だが。
「理由は……理由は分かりませんが、駄目なのであります!」
そう言うと、アイギスは有里を抱き上げ、横抱き……いわゆる、お姫様抱っこをしながら教室から出ていく。
いや、普通ならお姫様抱っこをされるのはアイギスの方じゃないか?
有里は王子様とか一部で言われているのを考えると、もしかしてあれはお姫様抱っこではなく、王子様抱っこなのか?
そんな馬鹿な事を考えていると、望月が俺の方を見ながら肩を竦めてくる。
「逃げられちゃった。うーん、ここまで女の子に嫌われると、ちょっとショックだな」
「アイギスの場合は色々と特別だからな。それもしょうがない」
有里第一主義であるとか……何よりアンドロイドであるとか。
そんなアイギスだけに、クラスの中でも浮き気味なのは確かだ。
もっとも、同じように浮き気味なチドリと一緒に、順平が何だかんだとクラスに馴染めるようにしてるから、そこまで問題になっていないのだが。
そもそもの話、有里と仲が良いって時点で、迂闊にアイギスを攻撃すれば有里のファンクラブのブラックリストに載ってしまう。
「うん? そうかもしれないけど、それでも彼女のような可愛い子に嫌われるのは、多少なりともショックだよ」
へぇ……度量も広い、と。
こうして話してみても、やっぱり望月は特に何も妙なところはない。
多少軽い感じではあるが、後ろ暗いところがあるようには
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