ペルソナ3
2039話
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の席は、有里の近く。
……そう、この世界の原作では主人公と思われる有里の近くなのだ。
ともあれ、そんな場所に望月が座っているという事は……実は望月も原作キャラだったりするのか?
だとすれば、俺の気にしすぎ?
いや、だが……念動力は間違いなく望月という人物が危険だと俺に知らせている。
勿論、こうして見る限りでは望月にどこか怪しいところがある訳でもない。
それでも、俺は望月に対する警戒を解く気はなかった。
今まで幾多もの、それこそ数限りない戦場を潜り抜けてきた俺は、念動力により何度も命を救われてきた。
そんな状況なだけに、自分が感じた第一印象と念動力のどちらを信じるかと言われれば、俺は間違いなく後者、念動力を信じるだろう。
それだけ絶対的な信頼を、俺は念動力に抱いているのだから。
アイギスもまた、俺と同じように望月の異常さを察知した……といったところか?
もっとも、どこからそれを察知したのかは、俺にも分からないが。
「えっと、僕が駄目ってどういう事かな? ちょっと分からないんだけど。……出来れば、僕は君とも仲良くやっていきたいんだけど」
困った様子でアイギスにそう言う望月だったが、その様子を見る限りでは、やはり何か演技をしているようには思えない。
……いや、ここでこうしていてもどうしようもない。今はとにかく、望月と話してみて、そこで何か異常がないのかを確認してみる方が先か。
もしその状況で何も異常を感じないようであれば……そう、例えば望月本人にはその気がなくても、それ以外の何らかの要素で怪しむべき要素があるという可能性は十分以上にある。
「あら、アイギスがあんな風に言うなんて珍しいわね」
ゆかりが、少し珍しそうに呟く。
実際、アイギスは多少的外れな事を言う時はあるが、基本的に人当たりは良い。
その辺り、恐らく基本プログラムにそういう風に仕込まれているんだろうが。
それだけに、ああやって駄目だと一言で言うアイギスというのは、何か妙な感じがする。
ゆかりもそれなりにアイギスと話す事は多いので、その辺りに違和感があるのだろう。
「ちょっと行ってくる」
「え? アクセルが行くの? 珍しい」
ゆかりのその言葉には、微妙に異論があったが……今はとにかく、望月と話しておきたい。
授業の合間の休み時間は、昼休みならともかく、それ以外は短い。
それは、逆に言えば今の状況でなら望月と短時間だけ話せるという事を意味している。
「まぁ、ちょっと話してみたいと思ってな。俺と同じ転入生だし」
「ふーん。……まぁ、いいけど」
ゆかりの方は、望月に特に興味はないのかそれだけだ。
何気に望月は顔立ちも整っているし、有里程ではないにしろ、多くの女達からキャーキ
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