ペルソナ3
2039話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ゆかりが尋ねてくるが、俺に出来るのは首を横に振るだけだ。
「そう。アクセルも知らないんだ。てっきり、美鶴先輩が私に話し忘れてただけかと思ってたんだけど」
何故か最近、ゆかりは美鶴と仲が良い。
いや、前からそこまで仲が悪かったって訳じゃないんだが、今はより仲良くなっている感じだ。
一体2人の間に何があったのやら。
そんな風に考えている間にも鳥海の話は続き……
「さて、では入ってきて」
扉の外にそう声を掛ける。
そうして姿を現したのは、1人の男。
寒いからか、マフラーを首に巻いており……顔立ちもそれなりに整っていると言ってもいいだろう。
だが、そんな事は関係がない。
俺がその男を見た瞬間、このペルソナ世界に来てから初めて念動力が危険を知らせてきたのだ。
あの男は危険だ、と。
……その男の仕草を見ている限り、特に危険を感じさせるような事はない。
だが、間違いなく念動力は、あの男を危険だと示しているのだ。
「望月綾時です。少し前までは外国にいたので、ちょっと慣れないところがあるけど、よろしくお願いします。あ、特に可愛い女の子は仲良くしてくれると嬉しいな」
ヘラリ、と。笑みを浮かべてそう告げる望月。
見るからに軽い様子で挨拶をしているが、それでも俺の中にある念動力は、間違いなく望月を危険な相手だと示している。
……となると、もしかして幾月と同じように演技でもしてるのか?
可能性としては十分にあるが……そもそも、望月はどこの手の者だ?
美鶴から連絡がないのを考えれば、間違いなく桐条グループに所属している人物ではない。
となると、他の組織の人間?
だが、今の月光館学園に人を送ってくるだけの余裕がある組織が、そうそうあるか?
タカヤの手の者か……とも思ったが、チドリを見ると特におかしな様子はない。
まぁ、チドリが抜けた後でタカヤが戦力を補充させる為に得た人材という可能性も、ないではないが……可能性としては、そう多くないと思う。
他に考えられる可能性としては、今までは全く顔を出してこなかった第三者の場合。
考えてみれば当然なのだが、影時間やそれに関わる研究というのは莫大な利益となる。
特にタルタロスから得られたマジックアイテムの類は、影時間の悲劇とかを抜きにして考えれば、組織であっても個人であっても、どうあっても手に入れたいと思う者が出て来てもおかしくはない。
そっちの類か?
まぁ、結局のところ望月がどういう風に対応してくるのかでこっちの動きも変わる訳だが……暫くは様子を見るしかない、か。
そう思っていたのだが……
「貴方は駄目であります!」
1時限目の授業が終わった休み時間、アイギスのそんな声が周囲に響く。
ちなみに望月
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ