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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
偵察-リコンナイセンス-part3/残された虚しさと疑心
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えた。
「…ミスタ・クロサキの話の途中でしたね。話を戻しましょう」
アンリエッタがそう言って皆に気を取り直させた。
「気になるのは、アルビオン大陸を包む結界ですね。現在その中に、独断専攻したド・ポワチエらの乗る小型艦が閉じ込められ、ウルトラマンの光線でさえ寄せ付けない…
正直、今の我が軍であの結界を打ち破ることは不可能です」
「姫様、それなら私が虚無であの結界を破って見せます!」
前回の戦いでは、結局自分の出番といえることがなかったので、今度こそ自分の力を振るわねばとルイズは名乗り出たが、アンリエッタはただ一言、
「なりません」
と切り捨てた。
「ど、どうしてです!?」
「今回の作戦で、我が軍がアルビオン上空の雲海に身を潜め、小規模の偵察を行ったことがわかった以上、敵もそれを警戒してくるでしょう。同じように偵察に向かったところで、今度は雲の中に姿を隠している怪獣に見つかる可能性が高いです」
アンリエッタがそういったところで、今度はデルフが鞘から顔?を出して補足を入れる。
「それに加えて、虚無は一度の魔法で精神力を一気に使い果たすもんだ。あの結界を破ることができるにしても、何年も待つ必要があると思うぜ」
「ぐ…」
自分の頼みの綱である虚無でさえ、あの結界を破ることは不可能ということだ。結界を破壊するだけの精神力をチャージするにしても、何年も待っている間に、敵はトリステインどころか、世界を支配するだけの力を十分に蓄えられる。そんなに待てるはずもない。女王の力になるどころか活躍の場さえ厳しい状況に、ルイズは歯噛みする。せっかく手に入れた伝説の系統も、変なところで役に立たないとつくづく思わされる。
「以前、タルブ戦役で確保した、始祖の遺産の一つであるあの鉄人に頼るのは?」
アニエスがそのように提案したが、アンリエッタは首を横に振る。
「あれも、改造されたロイヤル・ゾウリン号共々一切解析が進んでいません。ミスタ・クロサキに頼むとしても、今の彼は…」
そこでアンリエッタは言葉を途切れさせた。
今回までの戦いで、シュウはほとんど安息といえるような時間がなかった。肉体的もそうだが、それ以上に彼は精神面に支障をきたしてしまっている。その状態で、高度なオーパーツでもある始祖の遺産…ジャンバードの解析などできるはずもない。
「仕方ありません。ミスタ・クロサキにはサイトさんとルイズたちと共に、学院でしばらく休養を取ってもらいましょう。それまで我々の方は、これまで通りレコンキスタに備えて軍備を整えましょう」
これまでシュウにこの国や自分のことをまとめて救われた恩を返すという理由も含め、アンリエッタはひとまずシュウとテファの二人を学院に置くことを許した。
これまで襲撃を幾度も受けた学院なので二人をここにおくことについてはお勧めできないことなの
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