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おぢばにおかえり
第四十四話 二人でお外に出てその二十二

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「阿波野君変なことばかり言うから」
「わかって欲しいんですけれどね」
「私になのね」
「是非お願いしますね」
「全く、とにかくね」
「とにかく?」
「今度はね」
 私は二人共お弁当を食べ終わりそうなのであらためて言いました。
「何処に行くかだけれど」
「何処に案内してくれますか?」
「あとはもう一つの商店街とか」
 他にはです。
「駅前の百貨店とか」
「色々ある場所ですね」
「そうなの、八条学園なんて」
 私が中等部まで通っていて今も妹達が通っている学園です、世界でも屈指のマンモス学園とのことです。
「中に動物園や植物園もあって」
「それは凄いですね」
「水族館も博物館も美術館もあるし」
「何かそこだけで何日も巡られそうですね」
「そうなの、いい場所よ」
 本当にです。
「何かを勉強するにはね」
「そうみたいですね」
「図書館も天理大学みたいなのがあるし」
 あそこまで凄い図書館がです。
「私は水族館が一番好きかしら」
「ダイオウグソクムシもいるんですよね」
「あっ、知ってるのね」
 あの何ヶ月も食べなくて平気な深海の生きものです、何か一年以上食べなくても平気と聞いています。
「あの生きものもいるわよ」
「それはいいですね」
「あとラッコやスネメリもいるし」
「僕どの生きものも好きです」
 阿波野君はそうした生きものの名前を聞いて上機嫌になりました、どうも生きものが好きみたいです。
「あとバイカルアザラシも」
「ああ、あの湖にいる」
「はい、そのアザラシもいますか?」
「いるわよ」 
 私ははっきりと答えました。
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