ペルソナ3
2038話
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「な? こうすれば、わざわざここで待つ必要もない。ここにいれば、まずないと思うがタカヤ達が戻ってくる可能性もあるし……タルタロスからシャドウが姿を現す可能性もあるしな」
「……そうだな。すまない、恩に着る」
武治がそう言い、俺に感謝の視線を向ける。
正直なところ、この件は別に武治の為にやった訳じゃないんだけどな。
裏切られたとはいえ、長い付き合いの幾月が死体になっている光景を目にした美鶴を思っての事で。
ともあれ、幾月の死体を空間倉庫に収納した以上、もう今日はここにいる必要はない。
まさか、この状況からタルタロスを攻略する訳にもいかないしな。
そんな訳で、俺は一度他の面々を巌戸台分寮に送り届けた後、桐条グループの研究所……アイギスの中に幾月が仕込んだプログラムを解除した施設に向かう。
影時間の研究をやっているというだけあって、影時間になっても動いている者が多い。
そんな連中は、突然武治が姿を現した事に――もしくは、俺の影のゲートをその目で見た件に関してかもしれないが――驚いていたが、武治はそんな視線は特に気にした様子もなく、とある部屋に案内する。
「一応ここが霊安室という扱いになっているので、ここに幾月の死体を置いてくれ」
「分かった。武治も見たように、あの死体は色々と酷い。それでも、そのまま置いていいんだな?」
「ああ。後始末に関しては、こちらで請け負う。アルマーは心配しなくてもいい」
その言葉に頷き、部屋の中に入る。
正直な話、死体の処理という点では、それこそ俺の炎を使って燃やしつくすなり、タルタロスの中に放り込んでおくなり、スライムに吸収させるなり、色々と手段はあるんだけどな。
ただ、武治には色々と幾月の死体を前にして、やるべき事があるのだろうと判断し、俺は素直に武治の要望通りにするのだった。
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