23 同音異義語は厄介である。
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タバコの紫煙を燻らすお登勢。
_「まんまと踊らされたねェ。あんたらしくもない。どうしたんだィ?華蛇のやつ、アンタの力を利用して、商売に邪魔な次郎長を消したいだけだよォ。」
_「アタシは、この町で仲間と平和に暮らしがしたいだけだよォ。その為ならワルツでもタコ躍りでも踊ってやるよォ。」
_「ヤツが居なくなりゃァ、この町ァ綺麗になるってェ?例えそうだとしても、アタシゃそんな小綺麗なだけの町、好きになれないねェ。」
_「さすがはゴミ婆ァだァ。あっちのゴミとも古いらしいじゃないかァ。」
_「10年以上口訊いてない。悪さばかりしてる爺が死のうが、何も変わりゃしないよォ。ただァ、…
どうにもタイミングが良すぎるんだよ。」
そろそろ銀時が危ない頃だろう。
編笠を被って平子のところにワープした。
物陰に隠れて、状況を伺う。
銀時がポリバケツにコンクリ詰めになっていた。
_「…にそないなこと言うたるなやァ。知っとるでェ?一緒に親父きに赤い花咲かせる約束したんやろォ?」
_「ッ!?なぜそれを…?」
_「兄貴に教えたりィなァ、平子はん?赤い花言うとるはホンマは何か。」
_「ぴ、平子ちゃ…ん?あ、あの…ひょっとして君…」
_「兄貴ィ…わしの親父きは、次郎長と元は親戚。古くは友人だったんです。幼い頃からァ、よく聞かされましたぁ。…妻を捨て子を捨て、その妻の実家さえ商売道具敵と潰す。挙げ句こんな所でオカマやら婆ァやらと下らない争いを繰り広げている…ワシは、その頃の次郎長ともう一度会いたいんですぅ。もう一度、天下を取らせてやりたくて。男は…きれいなお花を親父に咲かせてあげたいんですぅ。」
_「え?何言ってんのォ?この娘。意味分かんないんだけどォ。えェ?…えェェェッ!?」
ごめん、銀時…私はあなたを売ってしまったの…
_「そういうことやァ。平子はん?いや、お嬢はァ…次郎長の娘じゃぁッ!正確に言うと、昔離縁して実家に帰った姐さんが産んだ娘。」
_「ふざけろよォォッ!お、親父に天辺かよッ…って復讐っていう全く真逆の願望じゃねェかァァッ!」
_「最初から言ってるじゃないですかぁ。お花を飾りに来た、って。」
_「オレを日本一の大親分にするとか言ってたじゃねェかッ!次郎長と喧嘩させて喜んでただろうがァッ!」
_「ヤクザってのは、喧嘩負かした人を傘下に取り込み大きくなるんですぅ。かぶき町最強の男が入れば、親分も天下が取れますぅ。兄貴が大親分になれば、親父は大大親分ですぅ。」
_「お嬢、例の件、なったようでィ。」
_「兄貴ィ、これより次郎長一家は動き出します。何をしたか、分かりますかぁ?無法の町に決まりを作りましたぁ。これからこの町
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