141 車椅子
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貰う事は共にデパートに行ったお礼の手紙を貰って以来だった。そしてもう一方は堀からだった。
「堀さん・・・」
藤木は胸を躍らせた。早速自分の部屋に入り、封を開けた。まずはみどりからの手紙を読んだ。
藤木さん
お元気にしていますか。そろそろ全国大会ですね。私は絶対に藤木さんが優勝できると信じています。終わったらお話、待ってます。頑張ってください。
みどり
(みどりちゃん・・・。ありがとう、頑張るよ)
今度は堀宛ての手紙を読んだ。
藤木君
この前は一緒にスケートできなくてごめんなさい。盛岡は遠くて私も吉川さんも応援には行けないけど、私は藤木君を応援しています。それから全国大会は男子の部も女子の部も一緒にやる予定だったわよね?もし私の転校前の友達の桂川美葡ちゃんって子に会ったらよろしくね。それじゃあ、終わったら今度こそ一緒にスケートに行きましょうね。
堀
藤木は堀からの手紙を読み、少し涙が溢れてきた。
(堀さん・・・。うん、頑張るよ!それにしても桂川美葡ちゃんか・・・。どんな子だろう?)
藤木は以前堀に会った時もその名を彼女の口から聞いた事があったが、その桂川美葡とはどんな人物か気になった。
母も父も帰宅し、夕食が済んだ後、電話が鳴った。藤木の母は電話に出た後、息子を呼んだ。
「茂、リリィちゃんから電話だよ」
「リリィから・・・?」
藤木は電話の方に向かい、受話器を手に取った。
「もしもし、リリィ?」
『あ、藤木君。今度の全国大会なんだけど、花輪クンが自家用の飛行機で盛岡まで連れて行くって言っていたから応援に行く事にしたわ!』
「ええ!?花輪クンが!?」
『うん!他の同級生も一緒に招待してくれるって!』
「あ、ありがとう!!僕、頑張るよ!!絶対に世界大会に出場してみせるよ!!」
『藤木君ならきっと行けるわ。それじゃあ、おやすみ』
「うん、じゃあね」
藤木もリリィもお互い電話を切った。
いつも運が悪いと言われる藤木にとってこの日は幸せな日だった。何しろ入院している笹山に差し入れたドーナツを喜ばれたし、みどりと堀から励ましの手紙を受け取り、リリィが現地に応援に来てくれるのだから・・・。
(全国大会が楽しみだ!!)
藤木はリリィが自分の演技を見て感心する所を想像していた。
(できれば笹山さんや堀さんにも・・・)
藤木は笹山や堀の名を頭に浮かべてはっと思い出した。あの校内テロさえなければ笹山も現地に応援に行けたかもしれない。そして堀は学校では深刻ないじめを受けていたと聞いた。藤木はこの二人は前に初めて対面した時はお互い重い雰囲気だったことを思い出した。藤木はある事を思いつき、手紙を書くことにした。みどりや堀への
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