ENDの正体
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ける。しかし、シャルルは顔色を真っ青にしたまま懸命に空を飛んでいるだけでなかなか口を開かない。
「シャルル!!」
「・・・最悪の未来が見えたのよ」
「最悪の・・・未来?」
その言葉にウェンディの背筋も凍る。シャルルは小さくうなずくと、ゆっくりと答えた。
「このままじゃ・・・私たちに勝ち目が完全になくなるわ」
シャルルの見た一つの未来。それはこの戦いに何をもたらすことになるのだろうか。
「なんでお前らがここにいるんだよ」
「この近くにちょうど飛ばされてきたみたいでね」
「アルバレス軍を大量に見かけたからな。俺たちにもやれることをやらねばならんだろ」
レオンのためにもと続けるリオン。インベルは敵が増えたことに一時は動揺したが、それもすぐに落ち着いた。
「これは・・・氷の造形魔導士に失われた魔法の使い手とは・・・天海を破った魔導士たちか」
自分たちが歯が立たなかった強敵を犠牲者を出しつつも仕留めた魔導士たちの登場に笑みを浮かべるインベル。四人は彼を見据えて魔力を高める。
「行くぞ!!リオン!!」
「あぁ!!」
グレイとリオンは兄弟弟子らしい息の合った連携を見せインベルへと迫る。しかし、彼の純粋な氷の魔法の前に二人の造形は全て凍らされてしまう。
「メルディ!!」
「ジュビア!!」
それを見たジュビアとメルディはメルディの魔法でお互いの感覚をリンクさせる。そこから放たれるのは、グレイとリオンに負けない高い連携攻撃。
「マルギティ=ウォーター!!」
二人の魔力を合わせたことにより威力が上がった水の波動。だがそれも相性が悪い。インベルの氷の魔法の前に一瞬のうちに凍らされてしまった。
「これもダメなの?」
「錬度が高い・・・だが!!」
敵が強いとわかっても引くことを知らない。リオンは上着を脱ぎ捨てると、右腕を地面に付け凍らせていく。それは瞬く間にインベルの足元へと迫っていった。
「何度やっても同じこと。あなたたちの魔法では、私に勝つことはできない」
リオンの攻撃もあっさりと凍らせたインベル。だったが・・・
「ガッ!!」
突然インベルの顔面に氷の鷹が衝突した。
「リオン・・・今のは・・・」
グレイはリオンの行った行動に驚いていた。二人は仲違いしたことにより疎遠になっていたのだが、偶然ガルナ島で再会を果たし戦った経緯がある。その際、自らの力を過信していたリオンは師匠であるウルの教えを破り片手の造形をしていた。グレイとの戦いでそれが誤りだったことに気付いた彼は再び両手での造形を行っていたのだが・・・
「確かに両手で造形すれば威力は出る。だがなグレイ」
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