第45話 王都での再会
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「……」
フィーは言葉ではなく首を縦にふって答えた。
翌朝になり俺とフィーが上に上がるとそこにはあまり会いたくなかった人がいた。
「やあ、リート君にフィル君。久しぶりだねぇ」
「……」
「やっほー、オリビエ」
そう、俺を散々と振り回してきたオリビエさんが何故かロレントにいたのだ。
「オリビエさん、何でここにいるんですか?ルーアンにいたはずじゃなかったんですか?」
「いやぁ、ルーアンを満喫したから次はツァイスの温泉地に行こうかなって思ってたんだけどそろそろ王都で女王生誕祭が行われる時期になったからそっちに先に行こうかなって思ってね」
「……じゃあ王都に行ってくださいよ、ここはロレントですよ?」
「一人でお祭り行っても楽しくないじゃないか。一緒に行こうよ〜」
……はぁ、態々その為にロレントに来たのか、この人は。俺は心の中で呆れたがとりあえず断っておく事にした、だって絶対にろくなことじゃないと思うからだ。
「駄目に決まってるでしょう、少し前までツァイスに行ってたから溜まった雑用もあるし今はそんな気分じゃないんですよ。アイナさんも言ってやってくださいよ」
「別に構わないわよ」
「ほら、アイナさんも構わないって……えぇっ!アイナさん!?」
俺は絶対に反対されると思ったのだがアイナさんはイイと言ってきた。
「俺たちは保護されている立場なんですよ?そんな勝手に出歩かせてもいいんですか?」
「えっ、今更そんなことを言うの?」
「リート、流石にそれは無いって思う」
「新手のジョークかい?」
アイナさん、フィー、オリビエさんから可哀想な人を見るような視線を受けて俺は自分の発言に恥ずかしくなった。本当に今更な話だった。
「で、でも最近は物騒ですし軍も動いているじゃないですか。あまり出歩くのは良くないかと……」
「心配し過ぎよ、空賊事件以外は表立って関わったわけじゃないでしょ?なら大丈夫よ」
「それはそうですけど……でも普段なら止めようとしませんか?」
「まあね、でもそろそろカシウスさんが帰ってくるかも知れないし最後の思いで作りにはいいんじゃないかと思ったの」
「……えっ?」
俺はアイナさんの言葉に耳を疑った、だって今行方の分からないカシウスさんが帰ってくるかもしれないと言ったからだ。
「ど、どういう事ですか!?」
「実はあなたたちがツァイスに行ってる間にカシウスさんから手紙が届いていたの。手紙には「女王生誕祭までには必ず帰る」って書いてあったから帝国での事件も解決したんじゃないのかしら?」
「そうだったんですか、ならエステルさんたちにも……って今は無理か」
「ええ、本当なら真っ先に教えてあげる
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